第429話 移動を再開


 盛大に進化ポイントを使って色々の新スキルの解放は終了! 胃袋拡大ⅠとⅡでの回復分のゲージも溜め終えた!


「さてと、移動準備はこれで完了です! 改めて、北に向けて探索開始ですね! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」


 地味に縄張りも雷纏いも再使用時間は過ぎてるから、いつでも乱戦には突入出来る状態だね! まぁ今は色々と戦いながら進むのが優先だけど!


サツキ : サクラちゃん、北に向けて出発だー!

水無月 : 出発だー!

ミナト : そういえばサクラちゃん、次に夜になるのはいつぐらいになりそう? 今日中に夜になるかと思ってたけど、配信用の空間に結構移ってるから微妙に時間が分かんなくてね?

ミツルギ : あー、確かにそれは微妙なとこだよな。簡易表示だとあと1時間くらいだろうけど、正確な時間までは分からないし……。

いなり寿司 : 配信の最後の〆を考えたら、今日の残り配信時間は1時間ってとこか。


「あ、それは確認しておきます!」


 思ったよりも和室への移動回数が多いし、脱線も多少はあったもんね。えーと、もう1時間もしないくらいで夜になりそうな感じだった!


「多分、これ以上和室の方へ切り替えをしなければ、今日の配信の終盤で夜になる感じですかねー? この森を夜に動くのは微妙な気もするので、出来ればそこまでには抜けてしまいたいとこですね」


 夜は夜で良い雰囲気の場所はあるけど、昼でも薄暗い様子の森林深部で夜は微妙な気がする!


咲夜 : 今日は他にもサイコロタイムが発生するかどうかだな!

こんにゃく : 流石に今日はもうないんじゃね? 既に3回やってるぞ?

イガイガ : その辺はサクラちゃんが悩む事があるかどうかだなー。

真実とは何か : それが真実であり、どうなるから未だ分からない!


「あはは、まぁ何か迷う事があればやる可能性はありますねー! あ、木の下に降りてるLv15の雄健なリスを発見です! 『放電』『放電』『放電』!」


 先に進む事も大事だけど、Lv上げや進化ポイント稼ぎも大事だもんね! 『雄健な』なら屈強系統だし、木の上から木の実や小石を投げてくる事はないし、これは狙い所なのですよ!


水無月 : 森林深部ってリスが多いねー?

ミナト : リスは木があれば割とどこでもいるよ。まぁ森林深部は深い森だから、投擲系を使ってくるのが目立つのはあるかもしれないけどねー。

水無月 : あ、そうなんだ!

咲夜 : 投擲を使ってくる敵といえば、地味にモンエボ最大のハズレ種族がまだ出てこない?

神奈月 : あー、そういえば確かに出てないような? 森林や森林深部なら出てきてもおかしくないんだけど……。

富岳 : レア種族でもないんだが、地味に遭遇していないのか。


「え? モンエボにそんなハズレ種族っているんです!? 『放電』『放電』『放電』!」


 とりあえず近付いてきているリスから距離を保ちつつ、放電で一方的に攻撃! 弱点分析で『器用』と『堅牢』と『知恵』が弱点になってるし、近距離攻撃がメインなら近付けさせなければいいのですよ!

 それはそうとして……モンエボでのハズレ種族ってなんだろう? 動植物なら何でもありっぽい感じなのに、ハズレ種族って概念があった事にびっくりなんだけど!


金金金 : 困惑中の狐っ娘アバター。あー、オンライン版をやってる時にその話は聞いたことがあるな。

ミツルギ : いると言えばいるけど、最終目標を知らないサクラちゃんとしては、ハズレの理由が分からないんじゃないか?

神楽 : あ、それはそうかも! オンライン版だとまだ誰も最終進化まで辿り着けないから気にはならないけど、自分のペースで出来るオフライン版だとあれはハズレになるよね!

ミナト : うーん、ハズレの理由は思いっきりネタバレ案件になっちゃうもんね。


「あ、ネタバレ案件なんです? んー、まぁそういう事なら聞かないでおきますねー! 咲夜さん、もしその種族が出てきてもハズレとは言わないでくださいねー! 『放電』『放電』『放電』!」


 これは言っておかないと、そのまだ遭遇してない種族が出てきた時にハズレだと言われそうな予感! 先手を打って、釘を刺しておくのですよ!


咲夜 : 俺、名指し!? いやまぁ、そこは気を付けるけども!

いなり寿司 : 盛大に釘を刺してきたけど、まぁこれまでの事を考えると妥当な判断か。

こんにゃく : それは間違いないな。釘を刺しておかないと、普通に言いそうだ。

ヤツメウナギ : 確かになー。


「あはは、そういう事ですね! おっと、そうしてる間に距離を詰められてました! 『咆哮』!」


 ふふーん、なんか飛び蹴りをしてきたリスはこれで萎縮になって、地面に落ちたね! 1体だけが相手なら、かなり戦うのは楽になってきてる気がする!


「もうリスのHPは半分を切ってますし、サクッと倒しちゃいましょう! 『強牙』!」


 萎縮になってるリスにガブっと噛みついて……えーと、このサイズの敵は爪が当てにくいから、丁度いい感じの岩はないかなー?


イガイガ : 噛みついたまま周囲を見渡してるって事は……あれか!

G : 叩きつける岩を探し中だなー。

ミナト : サクラちゃん、それなら左側にコケに覆われてる岩があるよー! パッと見では倒木に見えるけど、岩のはず。


「あ、ミナトさん、ありがとうございます! えーと、倒木っぽい岩……あ、これですかね?」


 表面がびっしりとコケで覆われていて細長い感じだから倒木だと思ってたけど、よく見たら岩っぽい表面が少しだけ見えてる部分があった! そっか、こんな風な岩もあるんだね!


「それじゃいきますよー! 『噛みつき』! それで、こうです!」


 さっきはリスの頭側を噛みついちゃったから、一旦離してから胴体部分に噛みつき直す! その上で頭をミナトさんが教えてくれた岩に叩きつけていくのです!


富岳 : 小型な敵が1体だけだと、この手の倒し方が楽ではあるか。まぁ容赦はないが……。

ミツルギ : 地味に効率的ではあるんだよな、この手段。朦朧狙いになるし、完封狙いとしてはあり。

ミナト : 『朦朧』は防げない状態異常だしねー。

チャガ : 変わった特徴が出てない敵が相手が1体だけなら、かなり戦闘は安定してきてる感じもするな。

いなり寿司 : まぁイージーだし、このくらいの敵なら苦戦もしないだろ。


「あはは、まぁ普通の雑魚敵に苦戦してても困りますよねー! さーて、これでトドメです! 『双爪撃』!」


 何度かリスを岩に打ち付けてる間に萎縮は切れたけど、代わりに朦朧になってるし、噛みつきの効果も切れた! だから、狙いやすいように地面に置いて、狙いを定めて両方の爪を振り下ろす!


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>


 よーし、これでリスの撃破は完了! ふふーん、もう普通の敵相手なら楽勝なのですよ!


金金金 : このドヤ顔な狐っ娘アバターである。まぁ完封ではあったしなー。

こんにゃく : まぁ雑魚敵だけど、それでも完封は完封か。

サツキ : サクラちゃん、その調子でどんどんやっていこー!


「はい、そのつもりです! さーて、索敵で色々と反応は出てますけど……姿はどれも見えませんねー。移動しながら、隠れている敵を探していきましょうか!」


 深い森の中で視線が途切れて看破に反応は出てないけど、索敵には効果が出てるんだから視界が途切れてなければ見える範囲って事だもんね! んー? それなら、いっそ、こっちの方がいいのかも?


「敵の位置自体は分かってるんですし、これでいきましょうか! 『獅哮衝波』!」


 『衝撃凝縮』はオンにして、『戦意の把握』で射程も把握! ふっふっふ、マップが解放された状態ならこういう事も出来るのですよ!

 えーと、出来るだけ多くの敵を巻き込みたいから、どの辺の敵を狙うのがいいかなー? 一気に沢山倒したいし、凝縮率を調整しながら3段階目まで溜めちゃうのもあり? うん、そうしてみよー!


金金金 : おっ、一気に殲滅に動くか!

ミツルギ : まぁサクラちゃんのライオンでは、一番強力かつ有効な戦法だしな。

咲夜 : むしろ、この育ち方でしない方が変なくらいだ!


「あはは、確かにそれはそうですよねー! さーて、出来るだけ多くの敵を倒すには、どの方向を狙うのがいいですかねー?」


 獅哮衝波の攻撃範囲って横へはあんまり広くないから、出来るだけ直線状に並んでる敵に当てるつもりでやらないとね! んー、そう考えるの獅子咆哮の方が良かったのかも? まぁもう発動しちゃってるし、今はこっちでいいや!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る