第427話 候補の確認 後編


 さーて、他にも今の段階で解放出来るスキルはあるはずだし、引き続きその確認をしていこー!


「次は器用のスキルツリー……って、これはもうステータス強化以外は第5段階まで解放済みなんでスルーですね!」


 『器用+10』も決して悪くはないんだけど、今望んでいるものとは違うもんね! さーて、器用のスキルツリーは飛ばして――


ミナト : サクラちゃん、ストップ!

ミツルギ :  第6段階の解放は進化ポイント15だから、解放は出来るスキルはあるぞ!?

富岳 : 今までの部分は第6段階で解放出来る状態のはなかったが、器用のスキルツリーには1個あるはずだから忘れたら駄目な部分だぞ。

サツキ : あ、そういえばそうなるよね!?


「……あはは、冗談ですよ、冗談!」


 今のは危ないね!? 完全に第6段階の事を考えてなかったから、そのままスルーしちゃうとこだった! 器用のスキルツリーから知恵のスキルツリーに切り替える前で良かったー!

 うん、本当の1個あったし、これはスルーしちゃ駄目なやつ! スキル名だけでは効果がいまいち分からないけど、だからこそ効果をちゃんと確認すべきだもんね!


「そうそう、これですね! 第6段階の『縄張りの守り』が解放出来るやつです!」


 『畏怖の気迫』の先にあるやつだけど、これはどんな効果なんだろうね? 


金金金 : 目が泳ぎまくる狐っ娘アバター。……冗談と言ってるが、完全に失念してたな?

水無月 : サクラちゃん、無理に誤魔化そうとしなくても大丈夫だよ?

いなり寿司 : まぁ色々とスルーしがちなのは今更な事だし、気にするやつはいないだろうしな。

神奈月 : それは確かに。

真実とは何か : それが真実なのである!


「……あはは、流石に今のはバレバレですよねー。まぁ気を取り直していきましょう! この『縄張りの守り』ってスキルは、縄張りを強化するような性能ですかねー?」


 縄張りに関係するなら、内容次第では使えそうな予感! 守りなんだし、死ににくくなるようなものかな? まぁその辺に期待して、内容を確認なのですよ!



『縄張りの守り』:アクティブスキル

 縄張りの中心に近ければ近いほど、防御が向上する。

 Lv上昇により、効果量の上昇。



「縄張りの中心に近いほど、耐久性の強化の効果ですか!? かなり重要な効果ですよね、これ!」


 縄張りを強化するんじゃなくて、縄張りの中にいる私のライオンを強化するスキルだった! でも、よく考えたらあって当然だよね!?

 ステータスが1.5倍になってもあっという間に仕留められるくらいの数の敵に袋叩きにされるんだし、それ相応に対抗出来る手段が用意されてもおかしくなかったよ!


富岳 : あー、それはまぁそうなんだが……スキルLvが低いうちは大して効果がないからな。

チャガ : 確か『縄張り』で強化されたステータスに乗算で補正がかかるんじゃなくて、これはただの加算だったか? 中央から離れれば、どんどん加算幅は減るやつだ。

ミツルギ : 具体的な数値は忘れたけど、スキルLvが低いうちは中心でも加算の値は気休め程度だぞ。それに『縄張り』を発動中じゃなければ、そもそも発動が出来なかったはず。

G : これ、ヘルで耐久戦をする為の手段だったよな。死にまくってもいいから、ひたすらこれのLv上げが必須な感じ。


「あ、そうなるんですか。うーん、今の私的には微妙な感じですかねー?」


 皆さんの反応的に、スキルLvが低いと効果が薄いっぽいね。でも、スキルのLvが上がれば有用な感じなのかな?


いなり寿司 : 今のうちに解放しておいて、強化していくというのもありではある。

富岳 : まぁスキルLvでどんどんステータスへの加算量は増えるから、後を見据えて今解放という選択肢もありだな。

こんにゃく : それをするなら、縄張りの強化系のスキルを色々解放していった方がいいんじゃね?

ミツルギ : その場合なら、そうだろうなー。


「そうなるんです? まぁ他にも縄張りの強化っぽい『縄張りへの帰還』とか『縄張りの支配』とか『縄張り強化』とか、名前からしてそういうのはいくつかありますけど……流石に第10段階まで行く必要もあるので、結構厳しくないです?」


 直球な名前の『縄張り強化』とか、『畏怖の気迫』が無い側の第10段階だもんね。『縄張りの支配』は効果が謎だけど、『縄張りへの帰還』は再誕の道標みたいな効果だったりするのかな?

 うーん、この辺を今確認するのはちょっと脱線し過ぎだし、もし解放する事になった場合に確認する感じでいいかな?


ミツルギ : まぁその辺を使うと確実に縄張りを起点にした戦法になっていくから、お勧めかというと微妙なとこだな。

ミナト : 縄張りはステータスが上がり過ぎるからねー。これを使っちゃうと、ヘルでも途端に簡単になっちゃうのがねー。

咲夜 : 下準備を整えてた上での大幅なステータス強化があったとしても、クリアが困難なのがヘルだから! ミナトさんの意見は参考にしちゃいけないやつ!

イガイガ : この辺の感覚のズレ、もはやいつもの事だなー。

金金金 : オンライン版でも同じ程度の育成具合でも、大きく強さの差が出てくるのを実感するもんだ。

富岳 : まぁどうしてもプレイヤースキルの差ってのは出てくるからな。

神楽 : プレイヤースキルと言っても、色々と違いもあるけどねー! ……まぁ複数の要素を兼ね備えてる人もいるけど。


「まぁそういう差は出てきて当然ではありますよねー。誰でも同じようにって結果は、どうやっても無理ですし!」


 私にはそういう超絶なプレイは無理だし、凄い動きが出来る人って凄いよねー! モンエボではないけど、そういう超絶プレイをしてる色んな動画を見た事はあるけど、同じ事が出来る気はしないもん。


「さーて、あんまり脱線しても仕方ないので、次に行きましょうか! 知恵のスキルツリーに解放出来るスキルは何がありますかねー?」


 今度はちゃんと忘れずに第6段階の確認も……あ、する必要はなかったねー。知恵のスキルツリーで解放出来るのは、1つだけだった! とりあえず、これの詳細を表示していこー!



『状態異常防止』:アクティブスキル

 一定時間、大半の状態異常になるのを防ぐ。

 Lv上昇により、効果時間の延長。



「おぉ! これもシンプルな名前ながら、便利な効果ですね! でも、アクティブスキルなんですか?」


 なんというか、パッと見た感じだと凄い便利そうだけど、第5段階にあっていいスキルじゃないような気がする! これはスキルLvが低いうちはあんまり便利とは言えないパターン!

 それに、大半の状態異常を防ぐって……防げない状態異常もあるんだろうねー。確か『朦朧』は耐性があっても防げないって話だったし、多分そういうやつ!


ミツルギ : あー、まぁこれくらいは判断材料として教えてもいいか。これは効果時間と再使用時間、共に雷纏いと同じだぞ。

イガイガ : 気軽に連発出来ないから普段使いには向いてなくて、知恵系統のボス用って感じなんだよなー。

ヤツメウナギ : 知恵系統のボス戦では、相当有用なスキルではあるんだけど……アイテムでも代用が出来る部分でもあるっていう。

ミナト : さっき手に入れた強化版のハチミツとかで代用が出来ちゃうんだよねー。


「あ、アイテムで代用出来るんですか。これは中々使い勝手に困る感じな気がします……」


 便利なのは間違いないんだろうし、持っておいて損する事はなさそう。でも、すぐに欲しいかと言われると悩むとこだー!

 うーん、スキルLvが上がれば効果時間は伸びるとしても、雷纏いと同じなら再使用時間10分って事だもんね。なんだか万が一の為に温存して、結局使わないとかありそうな予感!


サツキ : これで候補は出揃ったねー! さぁ、サクラちゃんはどれを選ぶのかー!?

水無月 : これは悩みそうだね!?

富岳 : それは待った。そもそも発端になった堅牢のスキルツリーにある『吹き飛ばし』はどうなる? 堅牢のステータス強化は候補入りでいいとして……。


「あ、そういえば完全に忘れてた気がします!? えーと、『吹き飛ばし』は敵を吹っ飛ばす効果ですよね? 一応、それも候補に入れておいてください!」


 この攻撃は受けた覚えがあるし、確か体当たり系統のスキルに効果が乗るって話だったはず! 種族の体格に応じて変わってくるって聞いた覚えもあるし、ライオンなら使えそうだもんね。


富岳 : よし、了解だ。その上でまとめると、屈強で『強爪撃』『鋭利化』のセット、『硬質化』の単品、堅牢で『突撃』『堅牢+10』のセット、『突撃』『吹き飛ばし』のセット、俊敏で『移動速度強化』の単品、器用で『縄張りの守り』の単品、知恵の『状態異常防止』の単品だな。……7択か。

咲夜 : サイコロでやるには微妙な数字!?

こんにゃく : 7面のサイコロってあったっけ?

G : あー、あったとは思うけど……見方が分からん!


「……7面のサイコロは私も分からないですし、どれか削るのが無難な気がしますねー。うーん、さっきまで存在を忘れてた堅牢の『吹き飛ばし』を除外しましょうか! あ、除外じゃなくて堅牢の1つにまとめて、堅牢になったら丁半で決める感じで!」


 って、あれ? まだサイコロでやるとは言ってなかった気がするんだけど、サイコロで決める流れになってなーい? まぁいっか! どれにするか、また悩みそうな感じだしね!

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