第249話 エリアボスの強烈なカエル
全然予定していなかった、エリアボスのカエルの出現! Lv14の強烈なカエルだし、エリアボスだから威力は普通よりも強いはず! でも、アマガエルくらいだからカエルとしては小さい方? リアル基準で考えるなら、普通サイズかな?
「わわっ!? そんなのありなんです!?」
ぎゃー! いきなりカエルが跳び蹴りをしてきたー!? 動きが速いよ!? 躱し切れずに掠ったけど、それだけでHPは1割も削られたよ! 強烈なだけあって、やっぱり攻撃が痛い!
「わー!? 木をへし折ってるじゃないですかねー!?」
躱した先にあった木が、蹴りで折られて倒れてきてる!? ぐぬぬ、このカエルは油断ならない脚力だー!
ケースケ : カエルが跳び蹴りで木を折るのか……。すげぇ光景。
水無月 : 威力、凄いね!?
ミツルギ : まぁモンエボの敵は、大体どれもこれくらいの事は平然にやるからなー。
いなり寿司 : ウシガエルくらいならまだ見た目のインパクトはマシだけど、アマガエルサイズでこれを見たらびっくりするんだよな。
「確かにそうですよねー!? 『咆哮』!」
どう考えても1撃の威力が高過ぎるから、動きを止めるのが必須だよね! うん、上手く咆哮が当たって萎縮になってくれた! 咆哮、大活躍!
「今のうちに一気に削ります! 『強牙』!」
<『捕食還元』の効果で、進化ポイントを1獲得しました>
あ、なんか久々に見た気がする、捕食還元での進化ポイントの入手! これってかなり低確率って話だったけど、出ない方にかなり偏ってたのかな? まぁ今はそれはいいや! 萎縮の時間を有効活用しないと!
「『体当たり』! やった、上手くいきました!」
ふっふっふ、強牙で噛みついてから離す時の体当たりコンボ、良い感じで使えてる! それに、今ので思いっきり段差部分に叩きつけられたよ!
段差の部分は岩壁になってるみたいだから、体当たりで吹っ飛ばした後にも結構なダメージが入った! 今ので7割くらいまでHPは削れたから、耐久性はそれ程でもない! でも、その分1撃でもまともに攻撃を受けると相当危ない気がする!
「『放電』『放電』『放電』!」
体当たりで吹っ飛ばした分だけ、距離を詰める時に放電で攻撃! 麻痺してくれたら嬉しいけど、そこはあんまり期待しない方向で!
サツキ : サクラちゃん、どんどんいっけー!
イガイガ : やっぱり咆哮は強いな。知恵が高い相手以外なら、相当抑え込める。
石突 : なんか状態異常が強過ぎじゃね?
ミツルギ : オフライン版のモンエボは基本的に状態異常が強いゲームだしなー。
富岳 : まぁそれ相応に鍛えなきゃ、それも通じなくもなるが。
金金金 : そういや一時的に咆哮の効きが悪くなってた時もあったか。知恵を上げて、咆哮のLvが上がって元の水準に戻ったんだっけな。
石突 : あー、別に無条件で強いって訳でもないのか。
「そういえばそんな事もありましたね! 『振り回し』!
地面に落ちたカエルを投擲を使う時の要領で振り回しで弾き飛ばして、もう1度岩壁へと叩きつける! さっき落ちた段差だけど、これは私にとっては有利な地形! 可能な限り、有効に使うのですよ!
「『噛みつき』! そしてこれです!」
噛みつく範囲はカエルの脚の最小限にして……うん、カエルが小さすぎてそんな細かな調整は無理! 頭が少し出るくらいになるけど、これは仕方ない!
その状態で岩壁に叩きつける! えいやー! ガン、ガン、ガンとカエルの頭を岩にぶつけていくのです!
咲夜 : おー、出た! 岩への叩きつけ!
ミツルギ : 自分の頭を間違えて打ち付けるなよー!
こんにゃく : それで自分が朦朧になったら……この状況だと致命的過ぎるな。
G : 何度か、それは実績があるからなぁ……。
ミナト : サクラちゃん、欲張り過ぎないようにね!
「はい! カエルが小さくてかなりやりにくいですし……あ、朦朧が入りました!」
やった! 萎縮が切れる前に朦朧が入ってくれたよ! ふっふっふ、運は私に味方してくれているのです! 噛みつきの効果も切れたし、ペッと吐き出さすに……今回は丁寧に地面に置いてっと!
「しっかり狙っていきますよー! 『爪撃』!」
相手が小さいから、焦らずじっくりと狙って……そこ! むぅ、当たりはしたけど少し狙いが外れたよ。まぁそれでもそれなりにダメージは入ったし、もうHPは半分を切ってるもんね。
「無理して狙わずにこれでいきましょう! 『放電』『放電』『放電』!」
当てにくいのが分かってて無理に当てに行く必要もなーし! 今の爪撃でそれがよく分かった! 放電なら確実に当てられるんだから、それで着実にHPを削っていくのみなのです!
石突 : なんか、このエリアボスって弱くね?
チャガ : それは単に完封出来てるからそう思うだけだな。このカエルの攻撃、サクラちゃんの生命と堅牢なら、2撃ほど受けたら死ぬぞ。溜めなら即死か。
石突 : マジか!?
「えぇ!? このカエルの攻撃、そんなに威力あるんです!? 『放電』『放電』『放電』!」
確かに飛び蹴りが掠っただけで1割も削られたけど、そんなレベルで危険だったの!? ぐぬぬ、恐るべき強烈での進化! だったら尚更、麻痺狙いでこれなのさー!
ミナト : それが強烈での進化のエリアボスの特徴だからねー。
ミツルギ : ともかく1撃の威力がヤバい。それが最大の特徴だ。
いなり寿司 : その分だけ耐久性は低かったり、状態異常も効きやすくはなってるぞ。
G : 普通の敵なら流石に溜め攻撃でも、よっぽど生命と堅牢が低くない限りは即死はないけどな。
咲夜 : ただ屈強系統の進化のエリアボス、溜め攻撃はほぼ即死だと思った方がいいぞー!
「無茶苦茶危険じゃないですかね、それ!? わっ!? 朦朧から復活しましたよ!」
残り2割くらいまで削ったけど、全部は削り切れなかった! 放電での麻痺は、高確率な訳じゃないから効きやすくても確実に入る訳じゃないんだね。って、ちょっと待って!?
「ぎゃー!? カエルが明らかに溜め始めたんですけど!? 『放電』『放電』『放電』!」
私の後ろの方に飛び跳ねて距離を取ったと思ったら、どう見ても危ない兆候! 咆哮で阻止したいけど、まだ再使用時間が過ぎてないから無理! ともかく放電でHPを削りながら、距離を詰める!
「って、さっきまでより効きが悪くなってるんですけど!?」
うがー! なんでHPの減りがいきなり悪くなったの!? ダメージ量、半減くらいになってるよ!?
ミツルギ : 獅子咆哮がLv2に上がった時と同じだぞ! まぁエリアボスって事で軽減量は増えるけどな!
「そういえば溜めの間はダメージ量が減るんでしたっけ!? って、半減まで減るのはズルくないですかねー!?」
今言われて思い出したけど、確かにそういう効果はあったよ! でも、1割減って話だったはず! エリアボスはそれが半減だなんて、卑怯にも程があるー!
こんにゃく : まぁエリアボスだからなぁ。
水無月 : ゲーム的には、ボスが通常より強いのは割と普通な気もする?
咲夜 : モンエボの場合、ボスを倒すのは必須じゃないしなー。
神奈月 : 完封するか、即死でやられるか、まぁ強烈のエリアボスならそういう流れが多いぞー。
「嫌な流れですね!? ともかく、ひたすら削り切るしかないですよねー! 『連爪』!」
少しでダメージが欲しいから、これで出血になってくれたら……やった! 外し気味だったけど、それでも出血にはなった! よし、ここから溜めが終わるまでに削り切るのです! 強牙以外の攻撃スキルは大体再使用時間は過ぎたし、それでなんとかするしかない!
「『振り回し』からの『体当たり』!」
噛みつきは次に繋げるまでの時間が長いから、使うのは1番最後! 岩壁から距離が出来ちゃったから、振り回しで少し上にカエルを弾き飛ばして、空中で体当たりをしてまた岩壁まで吹っ飛ばす! これで残りHPは1割を切った! あと少し!
「『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
また距離を詰めながら放電を連発! お願いだから、これで麻痺が入って! そしたらこの危険な状態は回避でき……って、カエルが駆け出した!? 動けるって事は、溜めが終わるまでに間に合わなかったの!?
サツキ : サクラちゃん!?
咲夜 : あっ……。
G : あっ。
これは死んだかも? もう近くまでカエルが迫って私のライオンの頭を蹴る準備を……って、ここで負けたくないよー! あ、なんかパッと思い浮かんだけど、一か八かでこれだー!
「『識別』!」
識別自体はどっちでもいい! 必要なのは、これに追加できる衝撃波! 発生する方向はランダムだけど、直撃さえ避けれれば、それでいい!
『強烈なカエル』:エリアボス
進化階位:未成体
Lv:14
あ、カエルの真上から真下に向けて衝撃波が発生して、かなり蹴りの狙いが下がった! 完全に回避し切れてはいないけど、脚の方への狙いならジャンプで避けられる! ジャンプだー!
「危ないけど、何とか回避しましたよ!」
ふっふっふ、カエルの蹴りはライオンの脚に少し掠ってHPが3割は削られたけど、即死は避けた! 溜め攻撃を当てきれなかったカエルの目の前になんとか着地も成功!
「これで私の勝ちです! 『強牙』『噛みつき』!」
危険な攻撃も躱してしまえばなんとかなる! これでくったばれー!
<未成体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
<エリアボスを討伐しました>
<サクラ【巧みなライオン【雷】】が未成体:Lv15に上がりました>
<基礎ステータスが上昇します>
<進化ポイントを3獲得しました>
「危なかったですけど、なんとか強烈なカエルを撃破です!」
本当に危なかったー! 衝撃波が生成できる事とかついさっきまで忘れてたのに、急に思い出した私、ナイスだよね!
咲夜 : まさか衝撃波生成がここで役立つとは!?
こんにゃく : 運任せの要素が高かったけど、今の回避は普通に凄いな。
サツキ : サクラちゃん、ナイスファイト!
ミナト : 衝撃波生成と識別をうまく使ったね!
ミツルギ : 今のは正直、負けたと思った。サクラちゃん、ナイス!
富岳 : 今のは文句なしに凄かったぞ!
「いやー、追い詰められるとなんか出てくるもんですね!」
うふふ、なんか今回は普通に褒められてるし、やったね! 今回のMVPは衝撃波生成で間違いなし! つまり、それを使った私がMVP! いぇーい、大勝利!
――――
本編の方の区切りがついたので、それに合わせてこちらも約2週間ほど更新お休みです。
再開は11月1日(月)から。
詳細は近況ノートにて!
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