第237話 渓流エリアのマップ


 さーて、敵がどんどん補充され続けるという滝の罠は避けて、上流へと進んでいくのさー! 今度は滑らないようにジャンプはせず、しっかりと足場を確認しながら進んでいこー!

 ふふーん、ちゃんと見ながら進んでいけば滑りにくい場所ってちゃんとある! あれ? 逆にあり過ぎるような気もしてきたよ? 回り道になってるから歩いてる距離は長くなってるけど……。


「ふと思ったんですけど、これって滑らない場所が途切れないようになってます?」


 なんだかこうして進んでいると妙な不自然な感じがする! その可能性って高そうな気がしてきた!


ミツルギ : 大きな岩を迂回したり、川から逸れたりはするけど、まぁそうなってるな。

いなり寿司 : 陸地を進まなきゃいけない種族なら、そのルートを通るのが一番安全だ。

富岳 : 飛行系の種族なら、関係なく進みやすいエリアだけどな。

G : 実は水棲系の種族が一番このエリアには向いていなかったりする。

名無しのカカシ : さっきみたいな滝が鬼門なんだよな、ここ。

ミナト : でも、この先の事を考えたら、当たり前ではあるんだよねー。陸地に適応してなければ、行き止まりが近い訳だしさー。


「水場なのに一番魚に優しくないエリアでした!? でも、確かに水が無くなったら魚は進めませんもんねー」


 魚にとっては行き止まりが近くなってるなら、そりゃ厳しくなるよねー! 渓流エリアの先って多分川の源流になりそうだし、それ以上進めなくなるのは当然の事だった! まぁ私は魚じゃないから今はそこは気にする必要なし!


<規定以上の距離を移動しましたので【マップ】が解放されました>


「あ、マップが解放されましたね! それじゃ少し止まって、現状の位置を確認してみましょう!」


 ふふーん、やっとマップの解放になったよ! 流石にマップを見ながらだと足場の確認が疎かになりそうだから、ここはちゃんと止まっておくのです! えーと、今の位置は……あれ? 思ったよりもエリア切り替えから離れてないね?


「おー! エリア切り替えの近くまで川下りしてたんです……って、その付近に赤い印があるんですけどー!?」


 ちょっと待って、その位置にいる敵ってなるとどう考えても私のライオンを追い回して殺したあのサンショウウオだよね!? あのサンショウウオ、こっちのエリアに残ったままなの!?


咲夜 : あー! あの素早い才智のサンショウウオか!

神奈月 : えっと、エリア切り替えをしてきた敵は、倒すか、どこかでエリア切り替えをするまで残留だったっけ?

ミツルギ : 基本的にはそうなるなー。

G : Lv差がありまくれば先のエリアの敵に殺される事もあるけど、まぁあのサンショウウオなら生き残るだろ。


「やっぱりあのサンショウウオなんですね!? むぅ、川下りはあそこで終わってなければ危なかったですね……」


 途中で岩に乗り上げてなければ、それこそあのサンショウウオの前まで流れちゃうところだったよ! 恐ろしや、この渓流エリアの罠! でも、そうならなくて良かった!

 でも、このエリアのエリアボスを倒した時にはあのサンショウウオは倒しに行きたいとこだよね。強い敵には、Lvを上げて叩き潰すのが良いのですよ!


金金金 : 怪しい笑みを浮かべる狐っ娘アバターである。

サツキ : これは後からサンショウウオを倒しに行こうって考えてる顔だね!

水無月 : そんなの分かるの!?

咲夜 : まぁ今の流れで笑みを浮かべたら、そうなるんじゃね?

こんにゃく : それは確かに。

真実とは何か : それこそ真実なのである!


「まぁズバリその通りですけども! 負けたままは嫌ですし、どこかでリベンジはやります!」


 実況中になるかは分からないけど、川下りをしていけばサンショウウオの場所までは移動には時間はそんなにかからない! どちらかというと、その後に他のエリアへ進むのが問題になりそうだけども!


「あ、最初のランダムリスポーンの位置って結構手前の方だったんですね」


 もっと先の方に行ってるのかと思ったけど、意外とそうでもなかったみたい。全体の3分の1くらいの場所? というか、結構川って蛇行してたんだー! いやー、川下りをしながらだといまいち方向感覚は分からないね!


「それにしても、川じゃなくて森の部分も結構広そうです!」


 川の左右に広がってる未踏破の範囲が結構広いもんね。今私がいる川の周辺がこの渓流エリアのメインだとは思うけど、川以外の場所の割合的にどんなもんなんだろう?


咲夜 : その辺は……あー、進めば見る事もあるよな!

ミナト : そだねー! そこはサクラちゃんの自分の目で確かめるのがいいよ!

水無月 : おぉ、何かあるんだ!? ワクワク!

こんにゃく : それ以上はネタバレ案件ですなー。

金金金 : なるほど、ネタバレ案件か。


「ただ森が広がってるって訳じゃないみたいですね! そこは自分の目で確認するのを楽しみにしておきます!」


 ふふーん、何があるんだろー? 渓流エリアなんだし、それに関係する何かがあるのかな? まぁ普通に見る機会もあるみたいだし、それっぽいのを見つけた時でいいや!


サツキ : そういえば、サクラちゃん! 湿原エリアの命名は如何に!?

G : あ、そういやそれがあったな。

チャガ : 状況が状況だったから、すっかり忘れていた。

神奈月 : 今回は何になる?

いなり寿司 : さて、どうなるか。

水無月 : ワクワク!


「そういえばそれがありましたっけ」


 渓流エリアへの入り方が入り方だったし、その後すぐに川下りも始めちゃったし、完全に忘れ去ってた。別にスルーしてもいい気もするんだけど、まぁここまで名前をつけてきたんだし、やっておいた方が良いよね。水無月さんは期待してくれてるみたいだし!


「えーと、そうですね。何がいいですかね……」


 今まではお菓子関連でやってきたんだし、何かその方向性で良いのはないかなー? わさび味のお菓子とかあるけど、あれは味の1つなだけだからちょっと微妙? レンコンでお菓子って何かあったっけ? あったような気はするけど、パッと思いつかない!

 うーん、今日もお煎餅はリアルで食べたけど、それは丘陵エリアの名前に使っちゃったし……あ、お菓子に拘らなくてもいいんだよね。別にそんな決まりは作ってないし!


「よし、名前は決めました!」


 もう適当な思いつきだけど、これでいいや! それじゃ湿原エリアの名称変更の画面を出して、サクッと変更!


<『名も無き湿原』から『ワサビレンコン湿原』へと変更しました>


 辛子レンコンがあるんだから、ワサビレンコンがあってもいいよね! もしかしたら、本当にあるかもしれないし! でも、どちらかというと色々危険だったこの2つを、変に油断しないという心構えとして名付けるのさー!


ミツルギ : お菓子シリーズから脱却した!?

イガイガ : そうきたか!

G : ワサビレンコンってあるのか?

咲夜 : 辛子レンコンはあるけど、どうなんだろ?

ミナト : えっと、軽く調べてみたけどそういうレシピもあるみたいだね。うん、でも数は少ないかな。どちらかというとワサビを味付けに使ってるレンコン料理の方が検索には引っ掛かるね。

サツキ : あるんだ!? でも少ないんだ!?

こんにゃく : あるのか、ワサビレンコン!


「適当に付けただけなんですけど、ワサビレンコンってあるんですね!」


 そっかー! 少ないとはいえ、存在するんだ! まぁ実際に存在するかどうかを基準にはしてないから、正直どっちでもいいけども。


「さーて、それじゃマップの確認はこれくらいにして先に進んでいきましょう! 何があるのか、楽しみですねー!」


 ふふーん、マップの表示をミニマップに切り替えて、移動再開! 川の両端に広がってる森はただの森なだけじゃないっぽいし、その辺は本当に何があるのかなー?


サツキ : サクラちゃん、看破が切れてるよー!


「はっ、いつの間に!? サツキさん、ありがとうございます! 『看破』!」


 危ない、危ない! マップや足場の確認を怠らないようにしてて、看破の効果切れに気付かなかったよ! 今のは姉さんに感謝だね!


富岳 : まぁこのエリアは色々と注意しないとな。

チャガ : どうしても足元の方に意識が逸れやすいから、慎重になー!

ミツルギ : 戦闘する場合は、しっかりした足場を確保だぞー!


「はい、分かりましたー!」


 うん、色々と注意すべき点は多そうだよね! 湿原エリアとは違った足場の悪さだから、そこら辺はしっかりと気を付けていこー! 敵と戦う時も、ミツルギさんの言うようにしっかりとした足場の確保は必要だよね!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る