第190話 残っているのは


 ふふーん、これまで低いとは思ってた堅牢の強化が少し出来た! まだ進化ポイントは14残ってるし、ここは盛大に使い切るつもりで使っちゃえー!


「あ、そういえば、ちょっと気になる事があったので質問です!」


 咆哮での萎縮がなんだか少し短く感じてたんだけど、その辺って何か理由があるのかな? 理由があるなら、そこら辺を把握しておきたい!


サツキ : サクラちゃんの質問ターイム!

ミナト : 今回はどんな事かなー?

咲夜 : あれじゃね? 咆哮の効果時間が短くなってる事。

神奈月 : あー、それはあるかも?


「咲夜さん、なんで分かるんですか!? 私の心でも読んでるんですかねー!?」


 まさかの質問の内容を言う前に、その内容を言い当てられた! やりますね、咲夜さん! 流石は変なフラグをこれまで増産してくれただけの事はあるよ! 本当に咲夜さんは一体何をしてるんだろう?


咲夜 : ……質問内容が当たったよ。

イガイガ : うん、相変わらずの咲夜さんだな。

富岳 : 咲夜さんは、意外とサクラちゃんと思考パターンが似てるんじゃないか?

ミツルギ : そうかもなー。さて、その質問の答えだけど、単純に敵の知恵のスキルツリーが解放されてる場合が出てきたってとこだな。

ミナト : サクラちゃん、知恵のスキルツリーを開いてもらっていい? もう少し具体的な説明をするからさ。


「あ、はい、分かりましたー!」


 ふむふむ、スキルツリーを実際に見て説明をした方が良い内容なんだね! という事で、知恵のスキルツリーを表示! この中に私の咆哮の効果を阻害する何かがある!


「単純に敵の知恵が高くなってきてる感じですかねー?」


 うん、その可能性はありそう! 効かないって事はなくても効果時間が短くなるくらいはあっても不思議じゃないし、それなら私も知恵のステータスを上げちゃえば解決するのかな?


ミナト : 要因としてはそれもあるよー! あるんだけど、もっと影響が出るスキルがあるから、そっちの方が大きいかな?

富岳 : 『識別』と同じ第2段階に『異常耐性Ⅰ』ってあるだろ。それが効果時間の軽減に役立つんだよ。

チャガ : シンプルに知恵のステータスの効果を上げるのも効果はあるけどな。

いなり寿司 : 効きにくくなってくるのは、それを持ってる敵が増えてくるってのが定説だよな。


「そうなんですか!? 確かに『異常耐性Ⅰ』はありますね!」


 もう名前からして状態異常の効果があるようなスキルだった! 確かにこんなのを持ってたら、効果が悪くなるのも納得……というか、なんか聞いたことがある覚えがあるような気がしてきたよ? うん、まぁ忘れてたのなら改めて確認だー!


『異常耐性Ⅰ』:パッシブスキル

 状態異常になる確率を少し低下させ、状態異常になった場合はその効果を少し軽減する。


 おぉ! 状態異常が効きにくくなるうえに、効いたとしても効果を軽減してくれるんだ! というか、これって普通に私が欲しいよ!?


「よし、これは取得する事にします! ちなみに、これで耐性が上がってる相手には効果が出にくくなったままになるんですかねー?」


ミツルギ : いや、知恵のステータスが高ければその分だけ効きやすくはなるぞ。

ミナト : あくまで敵との相対的な差で効果が変わるからねー! あとは単純に咆哮のスキルLvを上げればいいよー!

咲夜 : 第3段階のステータス強化を全部やっていくなら、ここで『知恵+7』を取るのもありじゃね?

G : それは確かにありだな!

神奈月 : サクラちゃんの方針的にも、その方向性は噛み合うな。


「スキルLvはすぐには上がってくれないかもしれないですけど、第3段階の知恵のステータス強化はありかもですね!」


 進化ポイントの消費は、第2段階の『異常耐性Ⅰ』の解放に3、第3段階の『知恵+7』の解放に5だから普通に足りる! よーし、次に解放するものはそれでいこー! 咆哮のスキルLvについては、まぁ使ってたらそのうち上がるはず!


「それじゃ2つとも解放していきますね!」


<『知恵』第2段階:スキル『異常耐性Ⅰ』を解放しました>

<『知恵』第3段階:ステータス強化『知恵+7』を解放しました>


 サクッと解放完了! うふふ、これでどの程度の効果が出るかは使ってみてのお楽しみ! まぁ良くて今までの感覚に戻る程度な気もするけどねー。効果時間が短くなったのが気になっての対処だから、劇的に効果時間が伸びましたって事は期待出来ない気がする。

 さてと、これで残ってる進化ポイントは6だから他にもまだ解放が出来るかな? うん、ちょっとチェックしてみよう!


「他に第3段階までで解放してない項目ってどれくらいあるんですかねー?」


ミツルギ : 意外と残りは少ないんじゃないか?

イガイガ : 結構解放してる気もするな?

サツキ ; それならサクラちゃん、全部確認していこー!


「そうですね! そうしましょう!」


 ふふーん、という事で残ってる第3段階までの解放出来る部分を見ていこー! それでその項目を全部解放するのをとりあえずの目的にするのさー! うん、まだマップの解放も出来てないけども!


こんにゃく : さっきの進化後の確認だとコメントしにくかったけど、今ならいける!

名無しのカカシ : 確かに。新しいスキルツリーの確認をしてる最中だとなー。

いなり寿司 : あぁ、新規さんにとってはいいタイミングなのか。

ミナト : 確かにいいタイミングかもねー!


 そっか、その辺は意識してなかったけど、地味に全部のスキルツリーを表示していく事になるもんね! どうも私に気を遣ってくれたみたいだし、丁度いい機会という事で確認していこー!


「まずは生命のスキルツリーは……あ、『死亡還元』の先の第3段階の『生命+30』が残ってますね!」


 そういえばその更に先の『再生強化Ⅰ』って、前に欲しいって思ってたやつだー! 自然回復での速度が上がるやつ! うーん、こっちを先に取るべきだったかも?

 今みたいに弱ってる時に効果が出そうな……あれ? そういえばいつの間にか全快になってるね? まぁいいや、とりあえず今は確認が最優先!


「次は屈強のスキルツリーですけど……ここは終わってますね! 堅牢のスキルツリーもさっき解放したとこなのでスルーです!」


 屈強と堅牢はどっちも第3段階までの内容は全部解放済み! この2つは第4段階のスキルは何も解放出来てないから、全部の解放が終わってから解放していきたいとこだね!


「それじゃ俊敏のスキルツリーです! えっと……ここは第3段階の『俊敏+7』はどっちも残ってますね」


 全然解放してなかったよ、俊敏のスキルツリー! 元々ライオンは俊敏が高めになってるみたいだから、そっちに任せきりだった!


こんにゃく : まさかの、俊敏は殆ど解放してないっていう……。

名無しのカカシ : 連撃系や回避が苦手なら、確かにこの辺の解放は遅れ気味にはなるけど、その辺ってどうなんだ?

ミツルギ : サクラちゃんが回避も連撃も苦手って事はないな。

イガイガ : 逆に、耐えるよりは回避の方が多くね?

真実とは何か : それが真実である。

こんにゃく : それなのに、このスキルツリーの解放状態!?

いなり寿司 : だって、ネタバレ厳禁だもんよ。

名無しのカカシ : ……そう影響してくるのか、ネタバレ厳禁!

富岳 : そういう事になるな。


「え、俊敏のスキルツリーって地味に重要だったんです?」


 別に俊敏のステータスが低いって印象もなかったし、疾走があったから移動速度で困っても……って、あー!? 俊敏のステータスを解放してたら、もっと早く移動出来たりしてたのかも!? それに第5段階に直球に『移動速度強化』とかあるもんね! 第6段階の『逃走』は……微妙?

 第4段階に『見切り』なんてのもあるし、これがあれば回避がもっとしやすい可能性が……むぅ、なんだか『身構え』よりもこっちの方が合ってたような気がしてきたよ!?


「まぁこれから解放していけばいいだけですね! うん、そうしましょう!」


 未成体では色々と強化していくのが主な感じだって言ってたし、今からでも遅くはなーい! むしろ、その方向性を今考えらえるようになった事を良かったと考えるのさ!


「とりあえず知恵のスキルツリーはさっき見たので、最後の器用のスキルツリーをいきますねー! えっと、『威嚇』の先の第3段階の『器用+7』が残ってるだけですか」


 ふむふむ、これで全部見終わった! 第3段階までで残ってるのは残り4ヵ所だね! もっとあるかと思ってたけど、思ってたよりも圧倒的に少なかった!


「うーん、今の状態でどれを優先して解放するのが良いですかねー?」


 全部解放するつもりだけど、どれを優先するのが良いんだろ? 今の私に最重要なのは、どれ? 


ミツルギ : ……そうだな。今の状況だと『疾走』が使えないし、俊敏を優先して移動速度を上げるか?

富岳 : 器用を上げて投擲や放電の威力を上げるという手もある。

ミナト : 生命は今は一番優先度が低いかも?


「なるほど、そんな感じになるんですね」


 ふむふむ、移動速度を重視するか、遠距離攻撃を重視するかという選択肢になるんだ! よーし、それなら決めた! 全部最終的には解放するつもりだし、今はこれにしよう!


<『器用』第3段階:ステータス強化『器用+7』を解放しました>


ミツルギ : お、そっちにしたか。

咲夜 : 今回はそこまで即決だったな!

いなり寿司 : いつものあれの出番かと思ったんだがな。

水無月 : いつものあれ?

ケースケ : なんじゃそりゃ?

サツキ : 見ていたらそのうち出てくる機会もあると思うよー!

金金金 : そうだろうなー。

水無月 : そうなんだ?


「あれをするには、また何か悩む事があればですね! とりあえず今回は遠距離からの攻撃の威力強化にしました! さーて、それじゃマップの解放を再開です!」


 サイコロで決めようかとも思ったけど、今回は得意な部分を更に伸ばす方向で! かなり投擲の威力は上がってたし、効果的なはず!

 放電も水に入ってさえいなければ分散はしないはずだから、投擲で引き付けてから、水から引っ張り出して放電で仕留める形でいこー!


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