自句自暴

早稲田暴力会

【はじめに】

※ウェブ掲載にあたり、本文の一部を修正・削除致しました。ご承知おきください。


【はじめに】

 俺は今井聖さんの主宰する俳句結社「街」に所属している。この結社では自分の句の説明、いわゆる「自句自解」が禁止されている。

正直なところ自句自解は嫌いだ。作者のもとを離れてしまった以上、俳句を評価する権利は読者の側にあると常々思っているからだ。もしもM1の一回戦で毎回敗退するような芸人が「俺たちの芸こそナンバーワンだ!」と言い続けているのなら、それはみっともなくってありゃしない。だから自句自解もなんだか自分の句を擁護しているように思えてきて俺は好きじゃない。

 でも、禁止されたらやってみたくなるのも人間の不思議なところ。そこで、今回はあえて自句自解をしてみようと思う。ただし、さっきもふれたように自句の擁護は嫌いだ。だから、ここでは自句を説明して、ときに貶しつつ、句の背後に潜む人間性を白日のもとに晒していくことにする。



【自句自解するものについて】

 今回自句自解をしていくのは、「街」が隔月で発行している結社誌の『街』だ。『街』には評論などに加え、「同人」「会員」の俳句作品が掲載される。「同人」「会員」は毎回七句まで俳句を投稿でき、「同人」なら七句がすべて掲載される。一方、「会員」は今井聖さんが選を行い、それを通過した句のみが掲載(ただし、掲載時に今井聖さんによる手直しが入ることもある)されることとなる。俺は二〇一七年の夏に入会した会員だ。

この文章を書いているのが九月だから、手元にある『街』の最新号は八月号ということになる。そのため、二○一八年十月号のものから順に二○一九年八月号までひたすらに貶し続けていこうと思う。

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