死について

ねぇ、おばあちゃん。わたしたち、死んだらどこへゆくの?



 そりゃね、死んだらみんな神の胎にもどってさ、どろどろに溶かされるのさ。それでしばらく温もったら、またぽんと地上に戻ってくる。


 だからね、あたしらの足はむかし犬だったかもしれないし、手は蟻だったかもしれないのさ。もしかすると、全部かもね。混ざりあっちまったんだから。


 あたしは若い頃よく、2割くらい猫だったんじゃないかと思っていたよ。いくら寝ても寝足りないもんだからね。あと、肉が好きな割に飽きやすかった。



じゃあ、わたしは昔なんだったのかな。



 おまえはね、そうだね。まあ、十割カピバラってとこかね。



なんで?



 かわいいから。

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