推しとの妄想について。

荒川 麻衣

昨日書いたホラー小説について

渋谷の道玄坂を歩いていたら、

ふと、物語が降りてきた。


推しの岸洋佑さんと、わたしが共演するなら、どんなお芝居がいいかなぁ。


円山町を軽く歩き、ラブホテルを横目で眺める。精神的に病んだ時、あのネオンの点滅を見ると落ち着くし、なんだかんだで渋谷に通い続けて20年が経つ。


ふと、「東電OL事件って知ってる?」と彼にたずねるところから始まる物語が降りてきた。

で、「まさか、会ってもらえるとは」と、リモートでZOOM会議する場面が思い浮かんだ。


まぁ、ここまではよくある話だ。


ウィキペディアで調べてみたら。


東電OL事件の容疑者とされた人が

収監されたのは。


岸洋佑さんの地元である、横浜だった。


ひやりとした。


個人的に大好きな小説は、

ミュージシャンの辻仁成が書いた

「海峡の光」だ。


なんとなくでしかないが、この戯曲は、

わたしと彼にしか演じられない、

そう言う前提で降りてきたんだと思う。


んまぁ、絶対に無いと思う。


岸洋佑だよ?スティンガーだよ?


あの人と無名のわたしが共演するなんて夢のまた夢でしょーが。


それでも、あのネパール人の無念を描いたりあの事件を知らない子供だからこそ書けることもあるだろう。


ちなみに、大人になって家出した時、

追い詰められたわたしは、ふらふらと

渋谷の円山町を奥に奥に進んで、一回だけ、ヤクザの屋敷を見たことがある。


命が危ない状況であることがわからず、身体を売るか、ソープに沈むか、ヤクザの仲間になるか。

男性でない、女性であるわたしには福島原発の作業員という道は残されてなかったからだ。

寮に住めない。

住み込みの寮があるのはラブホテルだけ。

稼ぐ能力が異常に欠けていた。

芸能界デビュー、つまり、東京の芸能界では芽が出なかった。


あんなに知名度があることが怖かったのに、知名度がないエキストラだと、

寒い中放置だし、ここまでひどい目に遭うなんて!


セリフがあるだけましだと!

交通費も持ち出し、予定の2倍かかっても映るのは数秒どころか、姿すら映らない!

それどころか、応募したエキストラにすら、朝起きたらぜんぜん、起き上がれない。


こんな小さな仕事でさえ満足にこなせないんじゃ、事務所に所属するなんて無理かな。


ぼろっぼろに傷ついて、オーディションすら受けるのも怖くて、心の傷は治らなかった。


通っていたメンタルクリニックが

芸能人お断りだったのもあるが。


結局、芸能人だったわたしは遅刻もくり返すしで、ぼろぼろになっていく。


同時に所属していた、インターネットサークルのこえ部でも、大学でもいじめにあっていたから、精神的に追い詰められまくっていた。


子役になんかなるんじゃなかった。

テレビに出ていなければ、実績があってもしんどい目にあうんだと。


だから、うらやましくもある。


だって、何万人の中から、LDHという大きな事務所にいた人だよ?


せめて、妄想の中でだけ、いい思いをさせて欲しい。


それは、悪いことかな?

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推しとの妄想について。 荒川 麻衣 @arakawamai

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