第4話 どうやらここは私の作った小説のようです!?

あー、この時が来た!

退院当日だ!

私の母親が語り掛ける

「夢紅(ユア)、今日が退院だけどお兄ちゃんとお姉ちゃん達を見ても驚かないでね〜」

まるで、ワクワクした様子でこちらを見て言った

私は、微笑み 笑う

「キャッ キャッ」

言葉はまだ話せないけど、これぐらいなら朝飯前だ!

母親は、私を抱き抱えると外にある車へと乗り込んだ

そこには、男の人が運転してたけど 多分 お父さんかなと思った

お母さんが その男の人に話しかける

「この子が夢紅(ユア)よ、ルア」

そう母親が、優しく微笑んで その男の人に顔を見せようとする

「こらこら、運転中なんだから落ち着いてよ」

そう笑いながら言ってくる

「そうね、ちょっと早く見せたくて焦りすぎちゃった」

舌を出して そういうお母さんは、可愛いなと思った

男の人は「あはは」と笑いながら

「それじゃあ、安全運転で急ぎながら行きますか!」

と、前を向きながら走っていく

「そうね、私達の赤ちゃんですものね」

ニコニコ言うお母さんは、お父さんを見つめていた

でも、ルア? 何処かで…

私は、悶々としなが家に着く

「着いたぞ〜」

と、ニコニコ言うお父さんは、すげぇ美青年だった

これが、兄と姉と私を持っている父の顔だろうか!?

老けているという感じを全然匂わせない!!

くっ! 私は、前の自分を思い出し 少し涙が出た…

そんな自分に紛らわす為、家を見る

家は普通くらい、でも凄い裕福そうだなっていうのは分かる

庭つきの広い家という感じだ

家に入り 目に付いたのが 同じ顔の5人が出迎えた事だった

3~4歳ぐらいだろうか、こちらに来て

「おかえりなさ〜い!」

という 同じ顔の5人組が現れたのだ

しかも、美少年と言っても良い程の顔立ち、これはお父さん似だろう

お父さんも銀髪で 美青年という程のかっこよさだ

似ていても過言ではない!

お母さんは、黒髪で美人さんであり まさにお似合いカップルだ!

お母さんは 誰が誰だか分かっている様子で

「ただいま〜、いい子にしてたかな?」

と言って、頭を撫でていた

そして、私を出して

「これから、家族になる 夢紅(ユア)よ、よろしくね〜」

と挨拶をした

私は目を真ん丸にして見つめる

父親は、「やっぱりビックリするか〜」と言って

私に「この子達は5つ子なんだよ、夢紅(ユア)〜」と微笑み掛けた

5つ子!?

初めて見た…

双子は、見た事は会った けど、似てはいなかった

でも…5つ子って…

私は、考えを巡らせていると母親が「それじゃあ、夢紅(ユア)にご挨拶よ、名前を言ってね」と、その子達に促した

その時、私は悪い予感がした

いや…まさか…

一人目が出てきて言う「僕の名前は 未幸(ミラ)…」

2人目、「俺の名前は夢(ユメ)だ!」

3人目と「僕の名前は、夢幸(ユラ)です」

4人目「俺の名前は、未笑(ミエ)!よろしくな!」

5人目で…「私の名前は 夢笑(ユエ)だ!」私は確信した…

ああ、ここは私が作った小説の中だと言う事に…

そして…この子達が12歳になる頃には …

両親が死ぬという事に…

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