第6話 後妻のアリス

『ピンポーン✨🎶✨』

 玄関のインターフォンが鳴り響いた。



 リビングの大画面テレビには、アイドル『juice= juice』のライブ映像が流れていた。

 激しいダンスミュージックだ。



 アイドルヲタのマリが今、のアイドルユニットだ。



『ン……』

 ソファに寝転がってスマホをいじっていたマリは眉をひそませ、玄関の方へ視線を向けた。




 以前から祖父には聴かされていたので今日きょう、後妻が屋敷へ来る事は知っていた。



 だが留守番をしているマリ後妻かのじょの素性はおろか、顔さえもまったく報告しらされていない。



 祖父の再婚について兄たちとも頻繁に電話で話したが、彼女は【後妻業】ではないかと疑うほど正体が不明だ。




『ハ、ハイ…… ッたく、やっと来たか』

 マリは一旦、テレビに映った『juice=juice』のライブ映像を停止させ、面倒臭そうに玄関へ急いだ。



『ピンポーン🎶✨ ピンポーン✨✨』

 かすように、またインターフォンが連打された。



『ン……、わかりましたよ。そんなに何度も鳴らさなくても……』

 マリは少しいら立ったようにひとりごとを呟いた。


 大幅に遅刻したクセに、こっちをかせるなんて……。



 玄関まで来ると確認のためドア越しに、マリいてみた。



『あのォ~、お義祖母バーさんですかァ~…』

 まさかアリスとも知らずに、彼は失礼なことを言ってドアをけた。



「うゥ……❗❗」ドアがひらいた瞬間、一瞬、時間が止まったようだ。

 ムッとする熱気と蝉の声が耳を煩わせた。



「ねぇ~、お義祖母バーさんッて、もしかして、の事……😒✨✨✨」

 憮然とした顔で、彼女は冷たい視線をマリに向けた。



 腰に手を当て、エントランスに立っていたのは後妻のアリスだ。


 肌もあらわな格好をしていた。



 極彩色豊かなパレオを胸と腰に巻いただけだ。ウエストの辺りは剥きだしで、キレイな縦長のおヘソが丸見えだ。



 まるでビーチから、そのままの格好で現れたようだ。



 化粧が濃いので正確な年齢は解らないが、おそらくマリとそれほど歳は変わらないだろう。



 同世代と言って良いかもしれない。

 


『ううゥ……😲💦💦💦』

 息を飲むようなひときわ目立つビジュアルだ。



 グラビア アイドルでも、なかなか見ない目を見張るような巨乳だ。



 香水だろうか。眩暈めまいがするほど濃厚で甘美な匂いがマリの鼻孔をくすぐった。

 


 胸元がザックリと開いているので妖しく白いオッパイがこぼれそうだ。


 ノーブラなのだろうか、薄っすらと乳首の突起が見えていた。



『あッ、あ……😲💦💦💦』

 マリは、茫然としてアリスのプロポーションに見惚みとれていた。

 


 口をポカーンと開け、今にもヨダレが垂れそうだ。

 


『ううゥ…… ゴックン……😳💦💦』

 慌てて口を閉じ生ツバを飲み込んだ。

 


『ほら、ボーッとしてないで荷物持てよ』

 アリスはキャリーバッグを放り投げ、マリに命じた。



『あ、ハイ……』

 彼は、ワケもわからず頷く事しかできない。



『ンゥ……、あんたがチェリ❓❓』

 アリスが、屋敷へ上がって訊いた。



『は、いえ、チェリじゃありませんよ。僕の名前は、マリですけど……

 もしかして、あなたは祖父ジーさんの……』



『そ、パパの後妻の…… アリスよ❗❗

 宜しくゥ~ー……😆🎶✨』

 まるで、ランウェイを闊歩するスーパーモデルのようだ。

 



 圧倒的、存在感でマリを屈服させた。 







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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