※3 とある管理部署より。

大変な事が起こった。


以前から空間の膨張は問題視されており、様々な時間軸・世界線の交わりが多発し、その結果として魂の移動が増えてしまった。

俗に言う、転生・転移・憑依・召喚だ。


これは魂への負担が大きい。さらに、移動後の魂は安定していない状態が多く、そのまま消滅することもあった。

そんな迷える魂を救済すべく、神々は異世界お問い合わせセンターを創った。

魂の監視管理も目的の一つである。


今までは移動した魂を把握できていたのだが、今回、全く感知していないところで魂の移動があった。

大変な事というのはこれである。


異世界お問い合わせセンターのアイコンは、魂を把握して初めて表示される。にもかかわらず、移動を感知していない魂から、問い合わせがあったのだ。


各世界の神々の協力もあり、魂の移動については原因が判明した。

人の心というものは恐ろしいほどのエネルギーを持つようで、ついに世界へ影響を及ぼしたのだ。

巻き込まれた魂は調査が完了し、一応解決となった。


しかし、なぜ例のアイコンが表示されていたのかは謎のままである。

我々は今後も調査を続けていかねばならない。

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