第五十五章 鏡よ鏡
第五十五章
「
そう言って
「
僕は二人に尋ねてみた。
「いいや。」
「
兄さんがたしなめるように言って視線を
「はいはい。」
僕はそう言って
僕は
何度も角度を変えて
「
バスの中で揺られながら、じっと
「ううん。今回初めて見た。あるのは知っていたんだけどね。」
「何で見なかったの?」
僕は気になって尋ねた。
「
「昔のことって?」
僕は無遠慮に尋ねた。
「俺が
昔から思っていたが、
「僕は何も見えないや。」
そう言って僕は
「これは僕が持っていることにするよ。」
僕たちは
「これか。」
そう言いながら
「ここが
兄さんがそう言って警戒した。僕も辺りを見回したが、人の気配はなかった。だが
「
「
「来る!」
「
「おい、あいつは何で
兄さんが物陰に隠れながら言った。
「分かんないよ。
僕は適当に答えた。
「美味しそう・・・」
兄さんがつぶやいた。兄さんは馬鹿だからこんな時でもすぐ真に受ける。
「兄さん、真剣に考えないで。適当に言っただけから。」
僕は親切にもそう言った。
「千年以上あの蛇はここにいて
兄さんが言った。ただの情報整理だ。そんなの分かっている。
「うん、そうだね。」
僕は冷たくあしらった。
「よし、分かった。」
兄さんがそう言った。一体何が?
「一悟、俺とお前で大蛇を退治するぞ。」
兄さんはやる気に満ちた顔をしてそう言った。
「意味わかんないだけど!?」
思わずそう突っ込んだ。
「いいか、あの大蛇は
兄さんは決め台詞のようにそう言った。僕もこの人の弟だから馬鹿なんだろう。カッコイイと思ってしまった。
「うん、分かった。兄さん。」
僕らは忍ばせておいた
「後悔先に立たず。」
兄さんが二人の気持ちを代表してそう言った。
「行くぞ、
「はい、兄さん!」
かけ声とともに二人で山道を
「ヤバイぞ、
兄さんが言った。
「刺したらもっとヤバイことになるだろう!?」
「そうだ!だからもっと刺せ!」
兄さんはそう言いながらブスブスと大蛇の背に刀を突き刺した。大蛇は背を針で刺されるような痛みに耐えきれず、
いくら日頃鍛えているとはいえ、これにはひとたまりもなかった。大蛇の背から振り落とされ、地面に叩きつけられ、あばらの骨が何本かやられた。
でもそれで一瞬の隙を作れた。
「やったあああ!」
兄さんと声を合わせてそう言った。二人共あばらをやられて
「
兄さんがそう声をかけた。だが、
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