第3話
爆発音。
「セックスって、どんな感じなんですか?」
「あ?」
耳が少しおかしくなって。また爆発音。
「なんだ。セックスしたいのか」
「いや、それほどでも」
また爆発音。耳に反響。
「なんか、友達がいるんですけど、俺」
「友達がいるのはいいことだな」
「友達が、嘘つくんですよね」
「嘘?」
また爆発。
「彼氏がいて、セックスしたことがあって、みたいな。そんな嘘なんですけど」
「そうか」
グレネードランチャー。さっきから執拗にこちらを狙ってきている。
「なんでそんなしょうもない嘘つくんですかね。それがわかんなくて」
「お前何才だっけ」
グレネードランチャー。制圧。
「17ですね。友達も17才です」
「まあ、多感な年頃だな」
「多感」
「お前はもう少し」
ぐいっと身体を動かされる。さっきまで自分がいた位置に。手榴弾。
「年相応の不安定さを身に付けたほうがいいんじゃねえの?」
「なんですか、年相応の不安定さって」
手榴弾。闇雲に投げてきているのか。爆発がそこかしこで起こる。
「俺は俺ですよ」
「そういうところがいかんのさ。17才とは思えない完熟度だ」
「そうですか?」
制圧。
「俺から言わせれば。その嘘をついてる友達とやらのが正常で、お前のが異常だ」
「まじかあ」
「嘘をつく理由はひとつさ。これが終わったら教えてやる。その上で、その友達とやらに会いに行きな」
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