一方で……

ロビンとタクミがアルフを出発した後のこと。


古く埃を被っている書庫に足を踏み入れたのは白髭を生やしたルイラット。


精霊王、オーディンの血を引くルイラットは精霊界ではトップの実力を持っている。


そして王の血を引いているおかげで何百年も生きているのだが、その長寿さも終わりを迎えようとしていtら。


そんなある夜の事、ルイラットはその何百年もの間に一度も見たことないものを目撃したのだ。


流星群。


書庫の中から流星群について調べるルイラット。だが、それに関する情報を一切出てこない。


頭を抱えるルイラット。


その時ちょうど、あることに気がついた。


タクミ殿と彼方の話をするのを忘れておった。


今更気がついてもタクミはもうアルフにはいない。


歳をとったせいで物忘れが激しくなったこの頃、ルイラットはタクミや流星群のことを置いておき、次の代について考えることにした。


王位継承者であるロビンがいなくなったせいで、オーディンの名を継ぐものがいなくなったのだ。


次に実力があるのはシティーだが、ロビンが混血精霊でさらに自分より上位であることに嫉妬し、罪を犯した者には継がせることはできない。


やれやれ、まだ生きないといけないみたいだ・・・・・・。


ルイラットは大きくため息をついて書庫を出た。

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