第13話 幸せ

勿論、初めてだった。

けれど好きな人と繋がれる事が

こんなに幸せなんだと

その瞬間はこれ以上にないほど

満たされていた。


それから私たちは

秘密のをした。


バイト先で

すれ違うときに軽く触れ合う手や

2人だけの目の合図…

すごく幸せだった。


あれから彼女のことは

聞いていない。


あえては聞かなかった。


私たちは時々深く触れあう

名前も無い関係でも

ただ、こうやって楽しい時間は

本物なんだって信じていたかった。

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