第21話
「「ええええええ!」」
と私たち2人の声が体育館にまた響き渡る。
「それって、この世界では一番うまいっていう方々っていう認識でいいんですか?」
「若干はそれは間違っていて、人間界では最強な女子ダブルスペアなので、男子や魔界の方を入れるとわからないのですが、女子ダブルスでは人間界では現状右に出るものはいないと言われているダブルスペアの方です」
「そっ、そんな人を呼び出して大丈夫なんですか…?」
と奏空が聞く。そうだよね、そう思うよね。
「ええ、それは選手の御二方にも承諾されておりますし、バドミントン協会の方も許可されております。まあ、このプロジェクトが政府主導のプロジェクトなので、断れないというのもあるのですが、今回の御二方はそういうの関係なしに承諾されたので、政府からの圧力とかは関係ないです」
と若干怖いことを言った紫田さん。そんな政府主導のプロジェクトに私たち否応なしに入れこまれてるのね。
と、そういう裏事情を説明をしていただいてると、スーツに身を纏った男性がラケットバッグを持った2人組の選手を私たちのところへ誘導してくれた。
そのラケットバッグを持った選手は私と同じぐらいの身長の二人、一方はニコニコしながらもう一方の選手になにかしら話しており、一方は、そのニコニコの相方の話を聞きながら、私たちを穴が開くほど凝視してくる。
紫田さんが二人の説明をしてくれる。
手で指し示しながら、
「こちらの方は白木芽衣(しらきめい)選手で、こちらの選手は黒岩麻衣(くろいわまい)選手です」
「「よろしくお願いします!」」
と私たちがお辞儀しながら、挨拶すると二人は
「よろしくね!」「よろしく」
とその見たまんまのテンションで返してきてくれた。
「では、ここで私たちは失礼いたしますね」
と、紫井さんともう一人のスーツの男性が私たち四人を残し、去っていった。
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