第8話

なんか、これじゃあ、ダメな気がする。

結局のところ、琉愛は俺の外見しか惚れていなくて、性格も言ってたけど、ほぼほぼ一目惚れ状態に等しい。

と思うと、あんまり、“俺”という存在は好かれていないのでは?


「あ、でもね、私が一目惚れで告白してるようなこと思ってると思うかもだけど、違うよ?」


その俺の懸念の思考を読むかのごとく、琉愛は言った。


「元々、好きだったのは確かだし、それは外見とかじゃなくて、内面を見てだったっていう理由だし、疎遠にはなっちゃったけど、幼馴染っていう特別な存在だったから、なんか、ちょっと言い方悪いけど、ずっと、目は付けてたっていうか、なんていうかな、追いかけてたっていう感じだったし、もし、奏空が女の子だったら、今の姿じゃなくても、告白して、付き合ってたなあってずっと思ってた」


なるほど、だけどさ、


「なんで、付き合えると思ってるんだ?」


ちょっと気になった。そこが、琉愛の言ってるところで気になったところ。

なぜ、確信できるんだ?


「だって、奏空、私のこと好きでしょ?」


うん、まあ、そうなんですけどぉぉぉぉぉぉ?

え?なんでバレてんの?


「あっ、なんでバレてるのって?」

「ああ」

「そりゃ、あんなにずっと見られてたら、さすがに気づくよ」

と言いながら、琉愛は笑った。


「え?俺そんなに見てた?」

「うん、見てた」

また、笑いながら彼女は言う。

そして彼女はまた言うのだ。


「ねえ、それで付き合ってくれるの?どうなの?」



「なあ、でも、琉愛はさ、俺が男に戻ってもなんも思わず、付き合っててくれるのか?」

「私はそのまま付き合うよ?」

「それを信じていいんだよな?」

「うん!」

「わかった、じゃあ、付き合ってください。お願いします!」

「こちらこそよろしくね!」


こうして、俺と才色兼備でみんなのアイドル琉愛は異世界で、でも、吊り橋効果は全く使わずに付き合うようになった。







本当に遅れて申し訳ございません。それに出す作品もそんなに長くない...。

テストの連続で書く暇などあまりありませんでした...。

今後はもっと出すように計画的に出したいと思います...。

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