「〜のように」の多用

 ◉Point───────────────────


 例

 まるで魔女のような風貌ふうぼうの老婦人は、わたしの目を避けるように人ごみへと消えていったのでした。


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 たとえや推定、例示れいじを書くとき、「〜のように」と用いますね。上の例では「魔女のような(たとえ)」「避けるように(推定)」としていて、用法の面で誤りはありません。ですが「〜のよう」が多くなり、同じ言葉が連続するだけでなく、たとえ・推定のどちらなのかはっきりしない表現と受け取られるおそれがあります。

 そこで。

「〜のよう」としなくても困らないほうを別の言葉に変えてみましょう。

 上の例であれば、前者を「まるで魔女を思わせる風貌ふうぼう」にする、もしくは後者を「はっきりとこちらを見たのち、わたしを手招きしながら人ごみへと──」と、がらりと別の描写にすれば、お話がより面白くなるかもしれません。

 「〜のように」は、ともするとぼんやりとした描写になりえますので、ここぞというときだけ使いたいですね。



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