第1006話 ガリバイ海賊捕縛2
「ドラセム侯爵、治安維持へのご協力、誠にありがとうございました」
ガーライト王国の官僚達に、海賊拠点の位置情報と入手した書類等を提供したところで感謝される。
「本当はその奴隷にした海賊達本人からも情報を頂きたかったのですが」
「別の用事がありますので、終わりましたらまた提供させて頂きます」
海賊拠点そのものの引き渡し処理、とらわれていた一般人の解放などもほぼ丸投げしてサラ達は当初目的である海賊の船とその操作のための犯罪奴隷達を入手できたので、まずはドラセム侯爵領の領都に連れて帰る。
「この大陸でも西方のアルテーラ王国の南西の魔物退治を請け負ったはずでしたのに、別大陸のガリバイ王国の海賊退治とは」
「ローデットも理解してくれたでしょ。早くミリアーノ達に引き渡して、海の魔物退治の役に立てるように仕立てて貰わないと」
「そうですね、帆船3隻、海賊35人。今回の魔物退治の足場だけでなく、その後のドラセム侯爵領海軍増強の足掛かりとは理解しております。ただ、次回からはサラ様ご自身が囚われの身になるような手段は認められませんので、他の方策をお考えくださいね」
「分かったわよ。今回は急ぎだったから・・・」
「海軍を設ける許可は既に王国から出ておりますので、船の整備のためのドックや船大工達の準備も急ぎます。この海賊達は船を大事にしなかったようでロクな設備も知見も無いそうなので」
「流石ローデット。海軍経験のあるミリアーノたちと連携してうまくお願いね」
ミリアーノたちの育成が終わるまでの間は、引き続きティアーヌを中心とした魔術師団員がガンドリオ付近の陸上から、もしくは≪飛翔≫で行ける範囲の魔物の間引きを継続することでしのぐのであった。
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