第979話 不死魔物氾濫悪化
発生源の絞り込みを行うための新たな街道もどきを作成した上で、夜を迎える。
サラ達は複数の街道もどきの見張り、無人となった3村での防衛に注力し、3街や魔物包囲網でも端の方の村は帝国軍に任せる分担である。
レッサーヴァンパイアの居たダンジョンを踏破した夜であり、帝国軍の一部では魔物の勢いが落ちると勝手な期待が蔓延していた。
「今日も城壁の上から適当に矢を射るだけだよな。明日は村への配置だから今日は適当にサボっておこうか」
「そうだよな。って、あれは何だ!?」
「うわ!幽霊!?それにアイツは何の獣だ?」
今まで人間のスケルトンやゾンビしか街には到達していなかったので、城壁や木製の城門で持ち堪えることが容易であったが、飛行できるゴーストには城門の高さは関係なく、大きな猿や虎のアンデッドに対しては城門に不安が出る。
「くそ、休憩している奴らも呼んでこい!特に武技が出来るやつ、弓矢など遠距離攻撃が出来るやつも!」
森に作った幅10mの街道もどきの上空で、魔物の進行方向を確認していたメンバも前夜までに比べてアンデッドの数や種類が変わったことに戸惑う。
「サラ様、皆さん、ゴーストも混ざっています!スケルトンたちに大型が混ざっています!」
「姿は消させたまま悪魔達も≪召喚≫して全力で対処して!危ない時には逃げて良いから」
上空で確認していたメンバは≪飛翔≫が出来るだけあって≪召喚≫も精霊や悪魔など複数が可能であり、魔物の進行方向さえわかった後であれば、少なくとも逃げ切ることはできると思われる。
被害が大きいのは村へ配置した帝国軍や、ドラセム侯爵領の領軍である。前者はまだ魔物進行の先の方であり魔物の量も限られていたが、戦力的にドラセム家に比べて劣っているため怪我人が続出である。
後者の、既に魔物に無人にさせられた3村には全方向からゴーストを含めた多くの魔物が押し寄せて来たので300人ずつの領兵では能力不足であり、魔術師団員達の魔法で何とかしのぐ結果となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます