第954話 リザードマン氾濫対策

ドラゴンのドンに続いて、ルーカイ達もリザードマン村の付近に≪転移≫させて、次はリザードマン村の殲滅を指示する。


これにより、オークダンジョンに潜っていたサラ達以外は、ゴブリンダンジョンに潜っていたトリストフ達、ゴブリン村の殲滅をしたハリーを含めた領軍、オーク村の殲滅をしたルーカイ達すべてがリザードマン村の殲滅に参加となる。


ハリーを除いたサラの冒険者パーティーと元悪魔教団のエロニムス達が、リザードマンダンジョンに潜る。一度洪水で中に水を入れてしまったので床は濡れており、沼地などを得意とするリザードマンに優位な環境となっている。しかし、このパーティーはいずれも精霊や悪魔なども召喚して戦闘参加させられる上に、特にサラの冒険者パーティーの5人は≪飛翔≫も使いこなせているので、あまり影響は無い。

「また精霊や悪魔を大量召喚して探索を進めるので良いのですよね?」

「そうね、今回もダンジョンコアの回収をできるだけ短時間で行うことが目標だから、他人の目もないし遠慮なくやっちゃおう」

「サラ様の遠慮なし、良くありますけれど、ダンジョンを崩さないようにはして下さいね。生き埋めは嫌ですよ」

「さすがにそれは嫌だね。気をつけないと」

「このダンジョンって、帝国に知られていなかったので新しいのか、本当に手付かずだったのか、どちらですかね。後者ならば宝箱にも期待してしまいますが」

「ま、宝箱を見つけたら場所のメモだけして、ダンジョンコアを優先してね」


「あー、ここからは水浸し。先に進めないわね」

「≪水中呼吸≫≪水泳≫を全員に付与しようか。途中で途切れたら困るから、この魔法を使えるようにシルビーを召喚している数より少ない班数で行動するしかないね」

元悪魔教団だった者などこの魔法を知らなかった者は驚きつつ、荷物は基本的に魔法の袋にしまった上で水に潜って進む。

幸いボス部屋では水から上がって戦闘できる場所があり、すぐに殲滅できたので、その奥のダンジョンコアも無事に回収できた。

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