第920話 領主任命

神国選挙も終わり宰相達と王国に戻ったサラ達。翌日、主な家臣団を連れて登城するように指示されて解散となる。


「なんだろうね。ターフルダ侯爵関係の、だいぶ待たされた褒美を貰えるのかな。」

「褒美だとは思いますが、ご期待の魔導書などでは主な家臣団を呼ぶ必要が無いかと」

家宰ローデットには思い当たるところがあるようであるが、それ以上の発言は無い。


皆で会議室にて待っていると、官僚が呼びに来る。

「ドラセム卿とお一人のみ、謁見室にお入りください」

皆が顔を見合わせて、結局ハリーがついていくことになった。


もう何度目か慣れてしまった謁見室にて、玉座の前に進み出て跪くサラとハリー。

「ドラセム卿、そしてハリーだったか。顔を上げるが良い」

「はは」

「ドラセム卿、そちらのハリーと結婚するそうだな。めでたいことだ」

「は、ありがとうございます」

「そして、だいぶ待たせたな。先日のターフルダ侯爵達の件、大義であった。また正月の閲兵式でのパフォーマンスも期待以上であった。サラ・ドラセム侯爵、そなたを領主に任命する。詳しくは宰相たちに確認するように」

「はは、ありがたき幸せ!」


国王が退席した後に、会議室に戻ってくる2人。

「やはり領主任命でしたか。具体的な場所は伺いましたか?」

「ううん、まだ。やっぱり魔導書とかでは無かったんだ。でも領主は困ったなぁ。領地運営なんて分からないよ。代官地とは違うよね・・・」

「今回の件、時間もかかりましたし色々と経緯がありそうですね」


「さすがだな」

宰相が部屋に入ってくる。

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