第918話 神国選挙3
サラは時間が出来たので、神国出身の神官姉妹であるアッズーラとチェッリーナをコルマノン王国まで転移で迎えに行き、彼女達と一緒に首都の散策をすることにした。
「サラ様、故郷に連れて来て頂いて誠にありがとうございます。確かに昔より豪華な飾り付けなどは無くなりましたが、住民の皆に元気が出ていることが良く分かります」
「はい、このように生まれ育った国に元気を取り戻して頂いて本当にありがとうございます」
「いや、元気を取り戻したのは私ではなく教皇たちで、私たちは魔物退治などをしただけだからね・・・」
「いえ、そのための礎になって頂いたのですから、感謝の相手として正しいと思っております」
「まぁ良いけれどね」
「そんな話より、たくさん買い食いしてお金を少しでも復興に使って貰おうじゃないか」
「ハリーは食い気だね」
「良いじゃないか」
サラ達も神国の雰囲気にあまり良い思い出が無かったが、今の活気あふれる姿でその過去の記憶を上塗りしていくことにした。
そしていよいよ選挙結果がまとまるという時、サラ達は宰相と一緒に現教皇の近くで発表を待つことになった。
「アルヴィス様、結果がまとまりました!」
「そうか、ご苦労であった。で、結果は?」
「はい、アルヴィス様がダントツの得票でした!」
「なぜ私を対象にした!?」
「え?そんな制約、誰も思っていないですよ。この1年のお働きをみて、皆が納得の投票だと思いますが」
宰相はサラに対してこっそりとつぶやく。
「この国もまともになったという証跡であろうな。ある意味で安心したよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます