第838話 風精霊エムメエル2
「今日ここにいるメンバ以外にもあなたと契約させて貰いたい者たちが居るの」
「なんと。力を発揮する機会があるにこしたことはない。ぜひ紹介してくれ」
ハリー達には船でバスキに戻らせておきながら、サラはさっそく王都ワーズ、代官地に転移する。各拠点での風精霊エムメエルの祠を発注しておくのと合わせて、その場にいた従士団で精霊と契約できる能力のあるメンバにエムメエルを紹介して≪契約≫をさせておく。
「今の時代はこんなに魔法が進んでいたのか?我に参拝に来る者たちを見る限りはそうでないと思っていたのだが」
「いえ、サラ様が特殊で、その周りの我々も引きずられて特異な存在です」
「え?私が悪いの?」
「悪いというか・・・」
「まぁ事情はおいおい分かるであろう。これからよろしく頼む」
メンバはもちろん全属性に特性がある者ばかりでないが、それでも風属性を得意とするならば、ジョステルとエムメエルの両者を同時に召喚することで更に強化していくことが可能になる。風魔法は≪風刃≫≪雷撃≫等のような攻撃もあるが≪集音≫≪飛翔≫等のように非常に便利な魔法もあるため様々なところで活躍が期待される。
ダンジョンで訓練中であったり、海賊調査のための囮の商船に搭乗していたりするメンバにもおいおい契約させることにする。
今回のように契約済みの属性の精霊であっても、別の精霊と契約できる可能性を改めて認識したため、各所の冒険者ギルドや伝手に未発見の祠等の調査依頼を発出することにした。
そうこうしているうちに、囮にしていたドラセム商会の商船の一つから緊急連絡が入る。
「海賊が出ました!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます