第795話 代官地孤児院

アッズーラ姉妹が継続して孤児院の世話をしてくれるとのこともあり、王都内の孤児院では手狭になったので代官地にもっと大きな孤児院を設立することにした。

「王都内の孤児院の隣地を買い取る案もあるのでは?」

「代官地だとそんなにお金をかけなくて済むし、その差額分だけ多くの孤児の面倒をみた方が良いかなと」

「王都の街並みを散歩するのも教育には良いと思いますが」

「代官地もそんなに遠くないし、代官地の散歩と王都の散歩をそれぞれの孤児院でするのと、たまにメンバを入れ替えて交流しながらすれば良いかなと」

「視野を広げるためにもそれが良いでしょうね。代官地の運営に携わったり、代官地に居る騎士団になったりする将来像もあるわけですので」


先日、王都の神殿エリアの孤児院で、もっと多くの引き取りを希望されたこともあり、6歳と5歳の男女3人ずつ、合計12人をまずは本宅横の孤児院で育てることにした。それに合わせて、孤児院の運営のための女性奴隷を10人、神国首都のダラムで購入してくる。

この10人が慣れた頃には代官地にも孤児院と従業員宿舎が完成するであろうから、運営従業員も王都と代官地で分散するように新旧混ぜた配置にすることにする。


その新規雇用の際、その前の姉妹を神国に連れて行ったときにも不便を感じたこともあり、神国首都ダラムにも拠点を購入して家政婦を雇用することにする。ついでに、アルテーラ王国の王都ゴルガの元海軍幹部の屋敷にも家政婦を雇用しておく。実家の龍の爪先村では実家の隣に小屋を作らせて貰うが、家政婦までは用意しない。

これで、コルマノン王国の王都ワーズ、代官地、実家、港町ラブリニーとバッソ、アルテーラ王国の王都ゴルガ、港町バスキ、ドワーフ村、レーベルク帝国の帝都、ガーライト王国の王都ムリン、アルメルス神国の首都ダラム、辺境都市ロージアンに何らかの拠点を構えることになる。


それぞれの拠点には火風水土光闇の6精霊と天使マルカルロを含めたミネルバ神それぞれの祠を設置することにする。そして、何か王都のサラたちに用事がある際には、水精霊シルビーの祠に手紙を置くという運用形態を決めることにした。いままでも伝言役には、火気厳禁の場所などを踏まえてシルビーに頼んでいたこともあり、最初に契約した精霊でもあるので、多めの奉納と合わせて、日々の伝言チェックをお願いしておく。

そのシルビーの巡回先にはヴァーヴ侯爵領の領都サイユにある師匠エミリー宅にあるシルビーの祠も入れて貰っておく。

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