第780話 ダラム地下
ダラム地下にある空間に降りて行くサラたち。太陽光が差し込まない空間であり、光精霊メスメレンを≪召喚≫した上で≪大照明≫を発動する。
エルフらしく質素な作りの遺跡が広がる。
「正直なところ、至高教団には価値が無い物と判断されつつも、埋めようとすると他者に知られてしまうので、このまま放置してきたと伝え聞いております」
≪転移≫のための座標確認もできたので、辺境国のダークエルフの村に戻るサラ。
今度はティアーヌたちにサラも合流して、村長と対談を行う。既に上空に待機していたドラゴンたちは地上に降りている。
「村長、皆さんの聖地と呼んでいると思われるところに案内はできます。ただ、その後の行動について相談をさせてください」
「“戦争”の後始末ということですかな?」
「その通りです。その前にいくつか教えてください。ダークエルフの皆さんは、胸に魔石は無い、つまり魔物では無いですよね?」
「はい、魔物を引き連れて攻め込みましたが、あくまでも人類です」
「この村以外にダークエルフは居ますか?」
「混血などであれば世界中のどこかに居るかと。純血もどこか森の奥で隠れ暮らしている可能性は高いでしょう」
「この辺境の地に愛着はありますか?」
「!?別の地で暮らせるというのですかな?長く暮らしていた意味では未練はありますが、安息の地を別に与えられるというのであれば、皆を説得します」
重要なことが確認できたので、サラはティアーヌを連れて、コルマノン王国の辺境の森にあるエルフ村に≪転移≫する。
「村長、ダークエルフと仲良くすることはできますか?」
「ドラセム様、いきなりどうしたのですか?まぁダークエルフとは見た目の色は違いますが、遠い親戚ではありますので。余程の常識知らずでない限りは」
「ありがとうございます。魔物の領域に追いやられていたダークエルフたちをこっそりとこの国に連れてくることを考えているのです」
「そのような事情であれば。同じ村に暮らすのは何かと問題でしょうが、ある程度つかず離れずの距離でしたら上手くできるかと」
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