第696話 冒険者ギルド出張所
魔の森の魔物討伐を進めて行くと、低級のダンジョンも発見されるようになった。
サラたちも王都から北部の方には特にダンジョン探索に行ったこともあるが、王都から北東側に魔物討伐を進めている従士団員たちからの報告である。
手前の方はそのうち整地もして石壁の中に取り込んでいきそうな場所にも発見されたようである。
ダンジョンからダンジョンコアを奪っても、魔素が集まってくれば再度復活すると言われている。開拓地で整地をして行った後は、魔素を集める魔法陣を用意していくので、ダンジョンの復活は無くなると想定するが、絶対ではない。
「ダンジョンって潰してしまえば良いのかな?」
「見た目より奥が深いこともあるし、結構大変じゃない?入口だけ潰しても、何かのきっかけで隙間が開いて子供や誰かが入り込むと大事だし」
「いっそ、野営の練習のためと極まれに湧くかもしれない魔物の討伐を兼ねた訓練場に残しておくか」
「冒険者ギルドにも相談しておこうよ。魔の森の手前をこれだけ開拓して、冒険者たちからも恨みを買っているかもしれないし」
ハリーたちと相談したサラは王都の冒険者ギルドに足を運び相談をする。
「魔の森の手前を開拓して行っているので、正直なところ冒険者の皆から不満があがっていませんか?」
「もちろん、狩り場が減ったという声もありますが、その奥に進みたい中級者以上からは街道が広がったようなもので便利になったという声もあります。低級の狩り場はまだまだありますので、全体としてはメリットの方が多いかと」
「それは良かったです」
「魔物が少ない低級ダンジョンは残しておいていただけると助かります。王都ダンジョンは3時間たつと強制的に排出されてしまうので、野営などの訓練になりません。ただ、間引きが足りていない可能性のあるダンジョンに行かせるのは危険なので、初級者向けには便利になります」
「わかりました。開拓を進めてもダンジョンはつぶさないようにします」
「それよりも一つお願いがあります」
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