第691話 ヴィリアン侯爵領ダンジョン
魔の森に一番近く、オークたちの襲撃を受けた村から3日ほどの場所にあるダンジョン。
Aランク魔物であるレッサードラゴンが出現したという話を聞いて駆け付けたサラたち。他にトリストフたちも別パーティーで攻略に参加している。
入口は普通の洞窟のようであったが、中に入ると建物タイプの古代遺跡のようであった。ただ、1つの階層が1㎞四方ぐらいはありそうな広さであり、先に挑戦していたメンバが作成した地図が無いと、攻略にはかなり時間がかかりそうなダンジョンであった。
最初はスケルトンやゾンビなどの低級魔物であり苦労はしなかったが、階層を降りて行くにつれてCランクのゴースト、そしてBランクのレイスなどに魔物のレベルも上がって行き、その奥の洞窟タイプのフロアにおいて報告通りレッサードラゴンが現れた。
「おー、ドラゴン!?初めてだな」
「本当のドラゴンはSランクだけど、これはAランクね。それでも地龍ドレイクとも飛竜ワイバーンとも形状が違って、本当のドラゴンみたいね」
「え!?じゃあ結構危ない?」
「とは言っても、レッサーとつくだけあって体力とかは本物のドラゴンほどではないのでしょうけど」
油断しないために各種精霊なども全て召喚した上で≪氷壁≫などでしっかり閉じ込めてレッサードラゴンのブレス攻撃を回避し、≪泥沼≫に沈めて巨体を利用した体当たり、尻尾攻撃、嚙みつきなども対策を行った上で、王級土魔法≪重力≫で地面に抑えつけてからの≪氷槍≫を中心とした≪岩槍≫≪雷撃≫を連発すると、想定よりあっさり倒してしまえた。
魔物のランクで言えば、あっさり倒せるようになったワイバーンとも同格であるので、ある意味妥当な結果であり心配しすぎであったのかと安堵する。
その後にもバラバラと遭遇するレッサードラゴンに対しては省力で効率よく片付けて行く。最後に3頭いる部屋があったが、同様に対処して、ダンジョンコアと宝箱を入手する。さすがにダンジョンコアは今まで見て来たものよりも大きく、宝箱から出てきた魔導書も、レイスを生み出す王級の死霊魔法≪死霊≫であり、それだけの成果であった。
帰り道で≪死霊≫を早々に習得したサラがレイスを生み出すと、ダンジョン内で現れたレイスを見たハリーの魔剣で瞬断されつつ叱られる、という顛末もあった。
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