第673話 王都ダンジョン40階
「レッサーヴァンパイアもアンデッドだから、≪浄化≫魔法は有効なはずだよね?」
今まで習得の優先順位を下げていたが、回復魔法が上級以上であるサラ、ミーナ、ティアーヌは天使マルカルロの指導で≪浄化≫魔法の習得をする。
この≪浄化≫魔法により、低級アンデッドに邪魔をされることなく、またレッサーヴァンパイアを弱体化させることができるようになった。後は色々な精霊、天使、悪魔を≪召喚≫しての物量攻撃でボスエリアと思われる城までたどり着き、魔法回復薬も使用して最後まで物量で圧倒して40階をクリアすることができた。
期待した宝箱の中身は≪時間停止≫の魔導書であった。空間魔法の王級魔法であり、時間経過をさせずに腐敗などをさせないものであるが、一番効果的な使用方法は、≪拡張≫や≪収納≫の魔道具に併用することで、食材などを腐敗させない、温度を維持させることである。
居ても立っても居られないサラは、出口の転移陣に帰還するよりも先に師匠エミリーに水精霊シルビー経由で連絡を取り喜びを伝えて、隣人カーラと一緒に研究をすることを提案するのであった。
ハリーたちはせっかく40階をクリアしたので、せめて41階をのぞいて行こうとサラを説得して潜ってみる。
すると裸山のエリアであり、空を飛ぶのはワイバーンであった。従魔ワンでも見慣れた相手であり、龍の棲む山でも何度も遭遇した相手であるので、サラ以外の5人はそれぞれ単独討伐できるかの練習をする横で、サラは先程入手した魔導書を読み込むという緊張感のない状況となってしまった。
結局、サラ以外の5人は何度も試す中でそれぞれの得意なパターンを特定し、制限時間が来るまでにワイバーンの単独討伐を達成するのであった。
王都に戻ったサラは直ぐにカーラとエミリーと魔導書の研究に取り掛かり、その他のハリーたち5人は冒険者ギルドにワイバーンの死体を持って行き、金級冒険者への昇格を果たすのであった。裏条件の貴族への対応もできる礼儀を、ということも十分クリアしていると認められたのである。
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