第621話 ドワーフ村決闘
ドワーフ村の広場で決闘することになったハリー。相手は、王子について来ていた騎兵、暴走馬車と出会ったときに道で一度にらまれた相手であった。
本人が身につける物であれば魔道具でも何でも使って良いが、開始前に強化魔法などをかけておくこと等は不可、というルールであった。
広い場所では無いので、馬には乗らずの1対1とのことである。
ハリーは、金属鎧とローブの正装と悩んだが、今は冒険者として来ているので革鎧ではあるが、≪炎≫の魔剣を片手剣サイズにしたものと≪軽量≫のスモールシールドを構える。
相手は軽装の金属鎧と両手剣であった。
開始と共に、互いが離れている状態でハリーは≪火炎≫による攻撃で意表をつく。正直、それほど魔法が得意ではないのだが、これで相手が構えてくれることを期待しての選択である。期待通り、魔法後進国であるアルテーラ王国の騎士では魔法に慣れが無いため、戸惑っている。
その間に、ハリーは≪筋力向上≫による強化魔法を使用した後は、片手剣の上級武技≪飛斬≫を連発して受け身にさせておいて、上級体術≪縮地≫で相手の死角に飛び込み、≪剛撃≫を叩きこむ。相手の≪回避≫が完全には間に合わず、脇に通常攻撃程度の一撃を与えることができた。
「ハリー、良い調子!」
「そのままがんばってー!」
という声援に対して、
「何をやっている!しっかりしろ!」
という王子の叱責も飛ぶ。
ますます油断も無くなった相手も≪縮地≫≪俊足≫などを使用しての≪剛撃≫や≪連撃≫を繰り出してくるが、ハリーは盾により≪受流≫だけでなく≪受崩≫も活用して、逆に追加ダメージを与えていく。
最終的に余力のなくなった強引な攻撃に対して、盾による≪武器折≫で両手剣を折ることで勝負がついた。魔剣に炎をまとう必要も無かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます