第569話 水泳魔法
アルメルス神国の使節団も帰ったということで、サラは安心して活動を再開する。
その1つは冒険パーティーによる王都ワーズダンジョンの攻略再開である。ハリー、ミーナ、アルベール、リリアナ、ティアーヌの6人と、まだハリーと離れたくない子供ワイバーンのワンとで進める。
マンティコアの出現する36階草原で中断していたが、再開して37階荒野の地龍ドレイクも難なくこなし、38階浜辺の海蛇シーサーペントまでたどり着く。
過去に、河川エリアでのリザードマンなどは経験していたが、海の戦闘経験が無かったため戸惑う。自分たちには狭い浜辺しか足場が無いため、自由な行動がとれないのである。
水精霊シルビーに相談すると、陸上生物が水中でも困らないための水属性魔法≪水中呼吸≫、≪水泳≫という中級魔法の存在を教えて貰う。ハリー以外の5人はこれらを習得できたが、ハリーには難しかったようであり、サラか誰かから魔法をかけて貰うことになった。
それでも通常フロアと違い、進行に時間がかかるため、またしてもボスエリアにたどり着くには運の要素が強いことから、しばらく繰り返し来ることになると覚悟するサラたちであった。
王都ダンジョン攻略に並行して仲間の育成も行っている。ドラセム家魔術師団になったティアーヌ以外の10人のうち、上級魔法が使えなかった者に対して、どんどん上級スクロールの使用をしてでも習得訓練をするように指導したのである。どうしても奴隷のメンバは費用を気にして遠慮していたのだが、サラが自作できることを伝え、気になるならば羊皮紙の作成と魔力を込めたインクを作成するための魔石の供出さえすれば良い、と説得したのである。
騎士団と魔術師団に分けて、通常武器の訓練量を減らしたことと、上級魔法の習得や中級以下でも他属性の習得などに専念できるようになったことから、かなりの底上げが出来てくるようになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます