第507話 ゾンビ魔法
アンデッドに支配された村の村長宅から出てきた2人を縛り上げるために近づくハリー。縄をかけようとしたときに、村長宅の窓から魔法が放たれる。
その可能性を十分に想定していたため地面に伏せて回避すると、仲間であったはずの2人の様子がおかしい。≪呪詛≫か何かであろうか。
また、村長宅から魔法が放たれたと当時に、それを待ち構えていたサラたちも、その村長宅の中の魔法使いに対して≪氷結≫などの攻撃魔法で集中攻撃する。
落ち着いてから村長宅の中を確認すると、動かなくなった黒ローブが1人だけであった。
先に出て来ていた2人もうずくまり苦しんでいるため、天使マルカルロと悪魔ストラデルの手も借りて≪解呪≫≪病治癒≫など手当たり次第にかけて会話ができるまでには回復をさせる。その上でストラデルに≪魅了≫をかけさせて尋問を行う。
「この村に来たのはお前たち3人だけか?所属と目的は何だったのか?」
「来たのは3人。悪魔教団で、村長宅に居たのがリーダーで死霊魔法も扱う。スケルトンを生成する≪骸骨≫だけでなく、ゾンビを生成する≪腐肉≫の魔導書を入手したので試したがっていた。今回、第1皇子派の兵が帝都に召集され、小さな村ならテストにちょうどいい、どうせ敵対派閥の地区であるし、と」
「お前たち2人にも良心は無かったのか」
「死霊魔法にする前に、若い女など生贄を確保できれば自分たちも教団の中で昇進するチャンスと思ったんだ・・・」
救いようがない2人と割り切り、捕虜にするとしても前回の戦争のときのように魔法使いの捕虜は監視が大変であるのと、引き渡すべき相手が籠城中なので、2人ともここで始末しておく。魔剣ストラデルが喜んで吸血して魂を奪うので、悪魔教団メンバとしても本望であろう。
3人の荷物をあらためると、発動体や悪魔教団のメダル以外に、話にあった≪腐肉≫魔導書を見つける。
サラは野営で休憩中に、角兎などあまり重要でない魔物の死体を練習台にすると、ゾンビを生成できるようになったが、腐臭もあり皆に嫌がられたので早々に解除して魔石だけ回収しておいた。
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