第472話 暗殺者ギルド来襲3
衛兵隊長と奴隷商と連れ立って今度は衛兵詰め所、昨夜捕獲した暗殺者たちが居る場所に移動する。
そこで、サラが天使マルカルロの助けを借りて、傷の回復だけでなく依存症というので≪病治癒≫、そして魔法効果なので≪魔法消滅≫と≪解呪≫をしてみると、少しだけ改善効果は得られたが、無気力な感じが残る。
現時点で、奴隷商が主である奴隷契約をしているので、奴隷商の指示に逆らいはしないが明らかに動きがおかしい。
悪魔ストラデルが
『サラが≪魅了≫を上書きで繰り返しかけるのが良いだろうな』
とアドバイスしてくるが、他人の前で悪魔魔法の≪魅了≫を試すのはやめておく。
仲間に相談すると、ローデット、クリストン、ハリー、リリーはそれぞれ
「人手が必要でしたし、未成年奴隷を見捨てるのも外聞が良くないです。奴隷契約ならば逆らうこともこれから悪事をすることも無いので、救った方が良いと思います」
「もともとサラ様たちの捕獲であること、一般に販売できないことを踏まえると費用も安く人手を確保できるのは良いかと」
「任せるけど、育てることになったら面倒をみるよ」
「どうせ魔法で治していけるのなら良いんじゃない」
と賛同側であるので、拠点であった建物や設備一式と12人の奴隷を引き受ける。
奴隷商からは
「ご要望の、性根と地頭が良いという条件ではありませんが」
と言われつつ、犯罪奴隷の奴隷契約の主をサラに変更していく。
手続きが終わると、暗殺者ギルドの拠点であった場所に寄り着替えなどの生活必需品を選ばせて、屋敷の従業員棟に移動する。家に残っていた他のメンバに経緯を説明しつつ、自己紹介をさせる。
この時点で悪魔ストラデルに≪魅了≫を使わせるが、魅了先はサラだけでなくローデットやハリーなどに分散させる。これらを繰り返すことで特定人物への依存症を解消することにする。毎朝の日課に、12人への≪病治癒≫≪魅了≫が追加されることになった。
サラも先送りしていた≪魅了≫習得の練習を開始する。
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