第391話 屋敷襲撃3

衛兵たちの話を聞いた後、サラたちは魔法使いだけ呼ぶように依頼する。

そして連れてこられた魔法使いに対して、興奮気味のサラを抑えたカーラが質問をする。

「ヴァーヴ伯爵領は分かるかしら?」

「この王国でも帝国と隣の領地だろう。それがどうした?」

「龍の爪先という村や、その近くの龍の住む山という心当たりは?」

「知らないよ、そんなところ。だからそれがどうした?」


ため息をつきながら、サラから預かったメダルを見せて

「これについて教えて貰えるかしら?」

「それは俺の?いや俺のはそんなに傷がない。それをどうした?」

「聞いているのはこちら」

「俺の属している教団員に配られるメダルだよ。魔法を極めたいから入ったんだよ。そうしたら未熟だからとか言われてこんな雑用にまわされて」

「で、どこで指示を受けて来たの?」

「夏ごろに帝都の施設で呼び出されて、この王都の宿で待機しろと言われ、最近になって来た追加の指示が昨夜の内容だった。ことが終わればまた連絡するとだけ」



もういいわ、と魔法使いを連れて行かせた後、カーラはサラに

「ま、関係のない小物だったということね」

と告げ、サラも頷く。


「たぶん、だけど学校対抗戦に絡んだ、帝国側からの仕業かしらね」

「他の4人にも襲撃が?」

「そんな襲撃が必要なほど強いの?今回はサラが居たからサラを狙ったんじゃない?」

とカーラは答え、そして、

「あまり追加情報も無いでしょうけど、学校対抗戦までは警備の追加もよろしくおねがいしますね」

と衛兵にも依頼をする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る