第389話 屋敷襲撃

リリーの誕生日を皆で食事会というお祝いした後、いつものようにカーラは隣家の店舗兼住宅に、リリーとカーヤは店舗兼住宅の方に、サラたちは屋敷の方に分かれて就寝することになる。


そして皆が寝静まった真夜中を過ぎた頃に、屋敷側の塀の前に10人ほどの黒ローブの集団がやって来る。

本人たちは静かに声も出さずに身振り手振りで合図をしながら、塀を越えて屋敷に侵入してくるが、従魔たちには事前から気付かれていて、ロック鳥ガンが各々の部屋の窓を叩いて回っている。


黒ローブたちは庭をそっと歩いて建物に分かれて近づこうとしているが、サラが≪灯り≫を4つ同時発動すると、その意味も無くなる。

あまり強い魔法を使って自分たちの庭を傷めるのも嫌だったので、ハリー、ミーナ、アルベール、リリアナの4人が武技も含めた接近戦で、サラは≪衝撃波≫や≪魔力矢≫による攻撃と、≪筋力向上≫による味方支援や、≪睡眠≫≪鈍化≫などによる敵への弱体攻撃による支援などを行った。

ロック鳥やバトルホースという従魔の支援もあり、収束は簡単にできたが、相手方にも魔法使いがいたようで、弱点であるアルベールとリリアナが狙われて2人は怪我をしたが、サラが召喚した天使マルカルロによる回復魔法で傷跡も残らずに治癒された。


何かあると面倒なので、全員猿ぐつわを行い、手足も自由を奪っておいてから、ハリーが衛兵を呼びに行く。

その頃には騒動に気付いたカーラや、リリーとカーヤも現れて、衛兵が来るのを一緒に待つことになった。


待っている間に、黒ローブ集団の装備や持ち物を確認するも、ほとんどはバラバラの装備であり、傭兵か何か雇われ者と思われた。ただ、魔法を使った男からは、母ローラの仇である悪魔教団のメダルが出てきた。

途端にサラの表情が硬くなり、カーラが慌ててサラの手を握る。

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