第377話 魔術学校下期開始

自主休学から復学してしばらくすると、魔術学校の下期が始まる。


上期は基礎ばかりであったが、下期からは授業も選択制になるため、サラは色々と期待をしている。

基本6属性の授業では主に初級魔法ばかりのようであるため、それ以外の魔術語、魔法陣、触媒、詠唱、魔道具、付与魔法、契約魔法など、組合せ上で取れる限りの授業を選んだ。既に習得済みのことが多いかもしれないが、何か気づきが得られればという気持ちである。

また、魔法戦闘という授業もあり、学校対抗戦のためにも受講しておく。


リリーは、商売のこともあり契約魔法、付与魔法、魔道具などを中心に選びつつ、まだ成長が不足している基本6属性の授業も選んだ。つまりサラとは異なる授業になる時間帯もそれなりにでてくることになったが、フェルールやその取り巻きであるディアリスとアリアンヌは、リリーと似た授業の選択になっているので、それなりに知り合いがいることになるはずである。




そのリリーは、伯爵領都に行っている間にカーヤが職人の腕を上げていたことや、新しく仲間になったミーナやアルベール・リリアナ兄妹に魔法の上でも抜かれて行きそうで、焦りが出てきた。そのため、自分の得意分野の皮革製品に注力しつつ、魔法も水や火など皮革作業にも使えそうなものを中心に訓練することにする。

まずはサラに≪氷刃≫と≪火球≫を教わり、しばらくはこの2魔法を練習する。

そのため、頑丈で帰還付きの魔道具の矢は、平日はリリーが使わないためリリアナに貸し出して、リリアナの弓矢の訓練を効率化させる。


また、王都に戻ってからの週末は、アルベール・リリアナ兄妹のことや引っ越しなどもあり、サラ・リリー・カーヤ・ミーナはそれぞれ職人としての生産作業にも追われており余りダンジョン攻略が出来ていなかった。そのため、一番ハリーが暇をすることになり、アルベール・リリアナ兄妹の育成に注力することになっていた。


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