第352話 天使マルカルロ


魔術学校で得られることが少ないことに意気消沈しながら、ダンジョン攻略や自習を進めているサラ。入学して3ヶ月経った頃には、注力していた悪魔魔法と神霊魔法の習熟が進み、いよいよ天使マルカルロの≪召喚≫ができるようになった。


「マルカルロ、これからもよろしくね」

「もちろん」

「あなたは召喚したときにどんな魔法を使えるの?」

「今のサラの力も踏まえると、基本6属性の中級以下はいくらでも。上級は回復魔法を何回かかな」


『我の方が上級をもっと使えるぞ』

と悪魔ストラデルが言うので、水精霊シルビーと3人とも召喚してしまい、直接会話させることにした。


「今なら私は、水属性魔法限定だけど中級以下はいくらでも。上級も一回の戦闘中ぐらいならいくらでも」

というシルビーに対抗して

「我は基本6属性の中級以下はいくらでも、であるし、上級も一回の戦闘中ぐらいならかなり使えるぞ」

とストラデルが対抗する。

「ま、サラとの契約に関して後輩であるし、しかたないね」

と大人の対応をするマルカルロ。



3人の召喚を自宅で皆の前でしているので、ハリーたち4人は

「天使と悪魔と精霊・・・サラと居ると、ますます常識が無くなってしまう・・・」

「サラ一人でAランク魔物を瞬殺できるのでは?」

「比較対象にならない・・・」

「これが目指す姿なの?あと3歳でこうなれば良いの?」

と呆れたり、なぜか憧れていたりした。


後ほど、そのミーナからお願いされてシルビーは、まず≪契約≫をして、祠での魔石の奉納等を約束させていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る