第348話 呪詛短剣2
サラはときどきカーラの店に持ち込まれる呪いの魔道具に対する≪解呪≫を行っている。自身が入手した呪いの短剣の≪解呪≫のためにも、≪呪詛≫≪解呪≫の繰り返しによる訓練も行っていた。
≪鑑定≫もできるようになったので、併用している。
自分の呪いの短剣は、カーラに鑑定されたときに、≪睡眠≫付与の短剣が悪夢関係の呪いであると言われていた。自分の≪鑑定≫でもその旨が確認できるようになっている。
ある日、ようやくこの呪詛短剣に対する≪解呪≫が成功する。その後に鑑定すると、≪催眠≫が付与されただけの短剣になっていた。
サラが短剣を使った直接攻撃をすることは皆無になって来たが、念のために左手に持つ短剣はこちらにすることにする。もちろん右手は魔剣ストラデルのままである。
□
ある日、サラたちは神殿が行っている治療会に参加することになった。
神殿が共同でスラムへの無料炊き出しをしているのと同様に、日ごろはお布施を要求する治療行為に対しても、無料で治療を行う会があることをフェルールから聞いたのである。
貴族で回復魔法が使えるならば参加する者が多いらしいのと、神霊魔法の習熟にもなるからである。
フェルールの紹介であるのもあり、知識・魔法の女神であるミネルバの神殿で行っている会に、回復魔法が使えるサラ・リリー・ミーナの3人が参加する。
冒険者の命にかかわる大怪我のような傷回復ではなく、少し前にした怪我の人や、老人などの持病持ちが多く来る会であり、≪治癒≫のみのリリーとミーナも活躍できる相手もいつつ、≪軽病治癒≫の習熟をしたいサラにも良い機会となった。
そのため、今後も機会があれば参加することにした。
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