第330話 鑑定魔法基礎
「今日も無属性魔法の一つの授業を行います。まずは鑑定魔法の基礎です」
とガリレード先生が講義を始める。
昨日の話のように、魔道具を作成していく恒久的な付与を行っていくには、付与対象である物品に対する認識が必要であり、自分が作成した物でない場合などに鑑定が必要になる。
もちろん魔法に頼らない鑑定技術もあるが、ここでは鑑定魔法の講義を行う。
ただし、魔術語と魔法陣を覚えただけの鑑定魔法では本質を認識することはできないため、結局は鑑定技術も並行して鍛えていく必要があることを認識して欲しい。
例えば回復魔法のような他の魔法と同様に、初級、中級、上級と鑑定できる深さが変わる。初級≪簡易鑑定≫では低級品・中級品・高級品などと、それぞれそのなかでも下位・中位・上位であるか、また魔法の付与などの特殊効果の有無があるかぐらいしかわからない。
≪簡易鑑定≫のみの薄い魔導書を配布され、これもまた実技で練習していくと説明される。
「何か鑑定して欲しいものがある人はいますか?」
と先生が言うと、数少ない男子学生の1人が
「私の剣をお願いします」
と手をあげた。
≪簡易鑑定≫
と先生が実行した結果
「中級品でも上位のショートソードですね。魔法の付与など特殊効果はありません。あくまでも簡易なのでこの程度になります」
休憩時間になり、サラのまわりに居た学生たちが自分のも鑑定して欲しかったというので、サラは鑑定訓練の意味もあるので≪簡易鑑定≫で良いなら、と一つ一つ鑑定結果を教えていくことにした。
「サラさん、何でもできるのね」
と周りから言われるが、気にしないことにしている。
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