第325話 ミケラルド商会2

応接室で、あらためてミケラルドから挨拶を受ける。

「モーテオ・ミケラルドです。このミケラルド商会は父が会頭であり、私は副会頭です。護衛をお願いしたときは修業中でした」

サラたちも、カーヤとミーナという新たな仲間が増えたこと、カーヤまでは銀級冒険者になっていること、サラが騎士爵になったこと、サラとリリーが魔術学校に入学して王都で店舗を持ったことなどを説明する。


「流石ですね。サラさんたちが成長されると予感した、あの時の自分を褒めたいですね。今後もまだまだ成長されるのでしょうし、ぜひともご贔屓にお願いしますね」

その後に、雰囲気が変わり

「ところで、カーヤさんはドワーフですよね?店舗を、とはどのような商品を扱われているのでしょうか。皆さん、なかなかの装備をされていますが」

と聞いてくる。


高級魔法回復薬、革鎧や剣である旨を答えると、ぜひ納品をして欲しい、また魔物狩りをされた際の肉を含めた素材も買い取りしたいとの申し出を受ける。

願ってもないことであるが、サラは鑑定魔法の訓練のために、ときどきこの店舗の商品を鑑定させて欲しい旨を交換条件にお願いし、了承される。来店・鑑定時に店員とトラブルにならないようにと鑑定許可書も貰う。


その後は3階と4階で鑑定もしながら様々な商品をみて帰宅する。その際にはミケラルド商会の仕入れ担当者が付いてきて、店舗や在庫の各商材を見て買い取り価格の交渉などもした上で多くを買い上げて行った。


サラたちはミケラルド商会により売れ筋も把握した上で、売れて減った商品を補充するため、午後は生産に注力することになった。



またサラは、買い込んでいた触媒を用いてリリーの闇魔法・土魔法の習得にも協力する。まず覚えたいという≪夜目≫≪砂生成≫のスクロールを作成し、体感によるイメージを覚えさせ、触媒による属性変換を楽にさせることで習得の敷居を下げたのである。リリーの基礎力もあってか、早々に習得もでき、魔術語と魔法陣も合わせて教えておく。

サラ自身も図書館で借りた≪光爆≫≪夜霧≫の練習を繰り返し実施する。

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