第300話 ミーナ帰省
次の週末、光闇の2日は全員での王都ダンジョン攻略を再開する。
光曜日の、12階は草原で魔猪ワイルドボア、13階は森林で巨蜘蛛ジャイアントスパイダー、14階は洞窟でオーク。
闇曜日の、15階は草原で魔狼、16階は森林でオーク、17階は洞窟で巨蟻ジャイアントアント。
いずれも3階層ずつ順調にクリアして行く。Dランク魔物であり、ミーナ以外にとっては難しくない強さではあるが、ペンダントの到達階層更新のため全員で進んでいるため、戦闘はできるだけミーナを中心に戦闘訓練をさせるようにした。
入手できた宝物も、まだこの階層では魔道具等ではなく低級や中級の通常武器や鎧など店舗に並べられる品質でもないものばかりであり、鋳造し直す材料にするかダンジョン前の買い取り所で売却する。魔物の討伐証明も合わせて提出して報酬を貰う。
翌日からの平日、火風水土の4日は店舗を開店する以外にも先週に引き続きそれぞれの用事を行う。
ハリーを伴ってミーナはスラム街に行く。住んでいた時にお世話になっていた人たちに、魔物の肉などをお土産に持っていくためである。最初にミーナが奴隷になって住処に形見などを取りに行った後、ミーナ1人の戦闘能力では戻って来させるわけに行かなかったが、ハリーと一緒であれば魔法袋もあることもあり護衛にも良いと2人で来た。
はじめは警戒されていたが、ミーナが普通の笑顔で会話するのと、ここにも帰って来られていることから酷いところに引き取られたのではないと思われるようになった。
「ミーナちゃん、お帰り」
「お土産ありがとう!一緒に食べていく?」
近隣の特に老人たちに可愛がられていたようで、年齢の高い人たちが集まってくる。
「みんな元気?私は元気にしているよ」
「その兄ちゃんは彼氏かい?」
「違うわよ!冒険者パーティーの先輩よ」
と紹介し、ハリーの料理技術と調味料で肉を皆と一緒に食べてにぎやかな時間を過ごしてから帰宅する。
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