第281話 仮開店準備
リリーとカーヤが受けていた店舗経営の講習が終わると、2人はますますやる気満々になる。もともと冒険者としても活動するため不定期な開店になる予定であったし、いったん仮で開店してみることになった。
商業者ギルドには、店主がサラ・ドラセム、経営がリリーとカーヤで、商品は魔法回復薬、武具、皮革製品、お弁当など雑貨を扱う店舗として届け出を行った。
店舗レイアウトは、隣にカーラが運営する魔道具屋があるので、そちらに一番近いところから魔法回復薬、そして武具、皮革、お弁当などの順にする。どうしても武具や皮革が場所をとるため、魔法回復薬の薬瓶のほとんどは端の棚に並べることになる。幅20mの店舗は商品を並べてみると狭くもあり広くもあり、レイアウトは難しい。
また作成者が居ないときに、例えばミーナでも販売価格が分かるようにするために目印をつけることにする。魔法回復薬は種類ごとに薬瓶にマークをつける、武具は持ち手に値段ごとの色の紐を結び付けておく等である。
サラは、今までは自分たちが使うものを中心に調合していたので、店舗に並べるほどの数は魔法袋にも無かったので、慌ててたくさん調合する。リリーとカーヤも中級品と低級品など価格幅や種類を増やすのか集中するか悩んだが、まずは幅広く品揃えすることにした。ハリーは食べやすさも考慮しつつ、野営では多くなり得る魔物の肉以外の食材を多く使用した物を作成する。売れ残っても時間停止の収納にしまって自分たちが食べれば良いと割り切って色々な種類をつくってみる。
ミーナはまだ調合や毛皮処理も料理も販売レベルにはなっていなく、することが無かったので、角兎の角を薬研(やげん)で粉にして土魔法の触媒を端に並べることにした。
並行して、講習でも学んだ店舗開店の案内として、開店日と販売商品の一例を記載したチラシを作成し、商業者ギルドの掲示板に貼る(講習の特典)のと、商店街の掲示板に貼るのをお願いするのと、店舗前に貼っておいた。
また、開店前日には冒険者ギルドの前でもチラシを配る。まだ成人前の5人が武具も装備せずに配っていると、先輩冒険者たちから見るとかわいい子たちが頑張っているようにしか見えず、分かった分かったと受け取っては貰えた。
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