第262話 魔術学校予備知識
入学試験を終えたサラとリリーはハリーとカーヤも誘って、隣人でもあり学校の大先輩でもあるカーラに話を聞きに行った。
「無事に入学試験も終わったのね。じゃあ基本的なことを、おさらいを含めて話すわね」
とカーラが話してくれた。
今の世の中は15歳で成人になるけれど、その前にだいたいは住み込み見習いを8~10歳くらいから開始するわ。もし見込みが無かったら変更がきく歳として。職人や商人も同じ。サラが8歳で住み込み見習いになったのもそれを踏まえてだったのかもね。
学校に行く者は13歳・14歳、具体的には12歳になった後の1月から14歳になった12月までの2年間に魔術学校、騎士学校、貴族学校に行く。学校を卒業して就業してから成人になり、自分で稼がない成人は病気など以外ではない。
基本的には平民は学校には行かないけれど、見込みがあれば魔術学校か騎士学校に行くこともある。特に魔法使いの素養があれば、魔術学校は授業料を国が補助して自己負担が無いので行く者が多い。戦力にも脅威にもなりえる魔法使いを国として把握したいこと等が目的と聞く。
魔術学校と騎士学校は、1週間のうち火風水土の平日4日のみで光闇の週末2日は無く、また基本的には午前のみなので、平民は見習い先と兼務することが多い。攻撃魔法系などであれば冒険者と兼務も。だから、午前は学校、午後は冒険をハリーやカーヤとすることもできるわよ。
他に貴族の令息令嬢向けに領地経営などの科目がある貴族学校がある。授業内容は魔術学校や騎士学校とは被らなく、火風水土の4日の午後にあるため、貴族の子弟は午前と午後にそれぞれ学校に通う。
魔術学校と騎士学校は平民と貴族が混ざるので家名の名乗りは禁止であるが、貴族学校は家名の名乗りも普通であり、今後の社交界の事前訓練の場にもなっている。
魔術学校はその名の通り自分の魔力で魔法を発動する「魔術」が中心で、精霊魔法、神霊魔法、悪魔魔法は基本的なことだけになる。
それに、入門と初級ぐらいがほとんどで、幅広く学べるけど深く学ぶところではない。
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