第260話 薬草畑
湖、小川よりさらに北に進むとだんだん出現する魔物が変わって来て、Dランク魔物の巨蜂ジャイアントビーや巨蜘蛛ジャイアントスパイダーに遭遇する。
もちろん直ぐに殲滅して必要な素材などは回収して進む。
森とはいいつつ、所々岩場や丘みたいなところもあり、その岩場で野営することにしたが、特に危険な魔物の襲撃も無かった。
その後も順調に進んでいき、そのうちにCランク魔物の白猿ホワイトエイプや牙虎サーベルタイガーとも遭遇するようになる。さらに3日ほど進むと巨大な人型魔物であるトロールを発見する。
トロールとの戦闘は初めてであり3体いたので、念のために水精霊シルビーと悪魔ストラデルを召喚して戦いに加えるが、結果としてそこまでの必要は無かった。巨大なこん棒を振り回して来ての範囲攻撃には慣れが必要ではあったが。
しばらく探索して何度かトロール数匹を倒すが、やはりダンジョンほどは遭遇できないため戦闘だけの時間効率はダンジョンの方が断然良いと感じた。
そう思っていた矢先、トロール数匹との戦闘中に、近くに居たのかハイオーク数匹が戦闘に参加してきた。焦りはしたもの無事に殲滅した後、ダンジョンとの違いは同時に出現する魔物の種類が限定されずパターン化されていないため、本当の実力が求められると再認識させられた。
サラたちが学校に通い出すと何泊もする探索は難しくなるであろうから、効率は悪くても実践力の訓練と考えて、1週間ほどの魔の森への遠征を繰り返すことにした。Bランク魔物のトロールやハイオークファイターぐらいまでの領域におさえて、それ以上先には進まないようにした。
探索の都度、薬草を採取しつつ、薬草自体を根や土ごと持ち帰ることにしたので、庭の一角に小さな薬草畑ができた。≪水生成≫で生成した水に魔力を込めたものを撒(ま)くと効果が高まることも分かった。馬屋の影に魔力回復の薬草、日の当たる庭に傷回復の薬草を植えた上で、水のタンクから少しずつ散水する水道管を、カーヤたちにも手伝って貰い構築した。1週間や10日ほどの外出には対応できるタンク量にして、帰宅時には水補給することにした。
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