第235話 複合ダンジョン

翌朝に食事をした後、ボス部屋の奥から続く通路に進む。

少し進むと分かれ道の片方が明るいため、まずそちらに進むと、山のふもとから見えた、中腹の洞窟であったことがわかる。念のためオーク村があったところを見下ろしても、建物が燃えた後があるだけで、魔物の気配はない。

分かれ道まで戻り、相談する。

「これって、どういうことだ?」

「もしかしてダンジョンが2つ繋がったのかな」

「このCランク魔物以上のダンジョンも確認しないと、偵察?の完了にならないかな」

「ま、進んでみたら分かるよ」

とこちらのダンジョンも進むことにする。


Cランク以上ということからか、遭遇する魔物はハイオークだけであったが、こちらもワチエダンジョンに比べるとシンプルな構造であり、だんだんと登っていく感じであった。

途中から少しずつ強いBランクと思われるハイオークファイター、ハイオークメイジ、ハイオークアーチャーが混ざりだした。遠隔攻撃や魔法、それも複数人への同時攻撃もされるようになり、かなり手強くなってきた。怪我も増えて≪回復≫魔法の使用頻度が上がって来た。

昼休憩をしながら相談するも

「手強くなってきたけど、どうする、このまま進む?」

「行けるところまで行った方が偵察になるし良いんじゃない?」

「ここ、もともとからオークダンジョンだったのかな?原因に近づいているのでは?」

「良い実戦訓練になっている」

ということで、このまま進むことにした。


だんだんCランクのハイオークが混ざらない敵構成にはなってくるが、戦闘時間とその後の回復時間が増えつつも前に進めてはいたそのとき、ボス部屋と思われる広さの開けた空間が通路の先にあった。

そっと様子を伺うと、ハイオークファイターをさらに大きくしたような武装した個体、Aランク魔物のハイオークキングであろう物のまわりをハイオークファイター3匹、メイジ、アーチャーが1匹ずつであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る