第228話 空間魔法2
そして、エミリーは自身の空間魔法の研究成果を話し出す。
旅に送り出したときには、ハリーやリリーにあげた背負袋5倍の≪拡張≫までであったが、≪拡張≫は腰袋に対して1人分ベッドの面積で高さが身長分ぐらい、つまりサラにくれた魔法の袋と同等まで出来るようになった、とのことである。
さらに≪収納≫は、ベッド2つのツインルームの広さぐらいまで出来たらしい。
その上で、サラがダンジョンで入手した≪収納≫腕輪をエミリーが見てみると、時間停止機能がついているようであった。通常の≪拡張≫≪収納≫ではその中で時間は経過し、熱いものは冷めるし、生ものは腐ったりする。それが収納したまま時間停止するので熱いまま、生ものも腐らないということになる。
エミリーはその魔法陣を解析メモして、新たな研究目的ができたと言っている。
本当はサラにくれた袋のように使用者制限を次の研究目的にしていたらしい。まだ成果になっていないが、と。
その話の後、旅に役立てるようにと≪収納≫の指輪をくれる。別の魔法の袋と合わせて使うことで、エミリーの研究成果と他所にばれないように、とのことである。
仲間の皆にも、と≪拡張≫腰袋も3つくれる。
最近、ダンジョンに10日以上籠ることも増えていたので非常にありがたいことである。
早速、翌日皆で集まったときに、
「リリー、誕生日おめでとう!」
と渡した上で、他の2人にも配る、このメンバでの「誕生日プレゼントのお約束」を実施するサラであった。
「お約束」には驚かないが、その魔法の袋の機能のすごさに驚く3人。
それにね、と先日の戦利品には時間停止機能があったことを教えて貰ったことと、サラ自身はツインルームの広さの≪収納≫指輪を貰ったことと、エミリーが空間魔法を習熟していることを極秘に、の旨を伝える。
「やっぱり、サラの師匠はすごい!」
「サラが自分を特異と思わないわけだ」
と顔を見合わせていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます