第206話 ハイオークメイジ

最初は上手く行くと思われたハイオーク採掘村の襲撃であったが、敵側にも魔法使い、ハイオークメイジが居たようで、水精霊に対して火魔法を使ってくる。幸い中級≪火炎≫レベルであり、相性的には強いため、耐えきっている。

ちなみに6属性の相性は、火は風に強い、風は土に強い、土は水に強い、水は火に強い、光と闇は互いに弱点、である。


他にもハイオークアーチャーも居るようで、相手も奥から弓矢の攻撃をしてくる。サラたちはまずハイオークメイジを遠隔から集中攻撃することにした。当然ハイオーク側もそれを察知するが、別のハイオークが肉の壁になるしか手段がなく、ハイオークメイジが1つの魔法を放つ間に、サラと水精霊シルビーの同時発動、リリーの弓矢という5攻撃が来るため、壁になったハイオークが1体ずつ倒れることになった。倒れた合間に少しずつメイジにも攻撃が当たるのと、メイジの体力は他に比べて少ないこともあり、最終的にはメイジも、続けてアーチャーも倒せた。

前衛同士でもハリーとカーヤはハイオークを圧倒しているため、少しずつ削って行き、スケルトン以外は被害が無く戦闘終了となった。


とは言うものの、流石に今回は厳しい戦いであり、サラは複数の≪回復≫をかけてまわることになった。


倍の数が居るようなボス部屋での攻略方法は、今後の検討要素であると思われた。パーティー人数を増やすか、別パーティーと連合を組むのが通常であるが、サラの魔法の異常性を隠すとして水精霊も悪魔魔法も禁じ手にするとかなり戦力が減ってしまうので、1人2人の増員では逆効果になってしまう。


サラが吸血しながら素材と魔石回収をしている間に、ハリーはメイジの魔法発動体を含めた武具を回収してまわり、リリーたちは宝箱を探す。

宝箱にはたくさんの銅インゴットが積まれていたので、カーヤの袋にしまう。


一息ついてから、下の階に降りて光る床から出口に向かう。ハイオークの高級肉などを売却してから、冒険者ギルドで24階の地図を簡易版であるも購入しておく。

そのまま魔道具屋で指輪を鑑定して貰うと、毒耐性の指輪であり、サラが無事であれば皆を回復可能ということで、サラが装備することになった。

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