第204話 銅鉱石坑道
翌朝、ダンジョンの列の早めに並び、23階に転移した4人。
事前に、この階層は坑道でありハイオークが出現することを調査してある。
久しぶりに4人に人数が半減したのもあり、最初は丁寧に進む予定である。また坑道なので隠し部屋・通路も探しながら地図作成をして宝物も探す。
まず通路で遭遇したのはハイオーク4匹であり、習得したばかりのハリーの≪飛斬≫、サラの≪氷槍≫と、リリーの≪必中≫で顔を狙った≪穿孔≫の遠隔攻撃でまず1匹減らしたうえで、ハリーの≪挑発≫で安全に前衛ハリーとカーヤで防御しながら後衛も含めた攻撃で倒していく。
「ハリーまで短剣投擲以外にもちゃんとした遠隔攻撃をマスターしたのね。私はどうしようか」
とカーヤはつぶやくが、両手斧のカーヤに可能なかさばらないものは、投擲ぐらいしか皆も思いつかなかった。攻撃魔法の習得には時間がかかりそうなのと、弓矢はかさばるためである。ただ、短剣投擲はあまりダメージを与えられないため、投石の方が良いかもしれない。幸いここには石が転がっている階層であるため、手ごろな大きさの物を確保しておく。
この階層は坑道であり、カーヤが所々で採掘場所を発見する。魔道具のツルハシが2つあることから、カーヤだけでなくハリーも採掘することにした。ついでに採掘場所の見分け方も教わることにしたが、なかなか見分けがつかない。また、ツルハシを真っ直ぐに振り下ろすのも難しいものであった。
この階層は銅鉱石が取れるのであるが、銅は武器にするには弱い。太古には青銅武器もあったと聞くが鉄製品が普及するにつれ廃れて、今は身近な貴金属として貨幣や、伝導率の良い調理道具等として重宝されている。
希少価値のためか、鉄鉱石の坑道であった13~14階より採掘場所は少ないように思える。
ハイオークとの遭遇時の遠隔攻撃の際にはカーヤの投石も行うようになったが、当たった衝撃で石が壊れることもままあった。サラのアドバイスに従い、武技のように石に硬くなれと思いながら魔力を込めて投げると威力も増した上に壊れることも無くなった。
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