第188話 同行探索

翌朝、神殿に寄りカーヤの実家で合流した4人は、ダンジョン前で貴族パーティー4人と合流して、あらためて挨拶を行う。

特に懸念されたジルベールは不機嫌そうではあったが、特に問題となる行動まではなっていない。


入口の列に並びながら隊列などを相談する。金属鎧3人は盾と片手剣という前衛向き装備でありハリーとも重複する。また、サラたちはもともと4人で進行できる実力があるため、悩ましい。貴族パーティーは騎士たち3人の育成ではなくフェルールの成長が目的であることから、前から2人ずつ、ハリー・カーヤ、サラ・フェルール、リリー・セドリック、ランベール・ジルベールという並びに決めた。


その後、光る床から20階に移動して探索を開始する。

いつものようにサラがハリーの盾に≪灯り≫を灯してから、魔法の羽根ペンで地図作成をしながら、サラとリリーが隠し部屋を風魔法で探しながら進む。

通路で遭遇したゾンビ数匹については、まずはフェルールの≪火球≫による遠隔攻撃を優先しつつ、リリーの弓矢とハリーの短剣投擲とサラの魔法攻撃を行い、接近するとハリーの≪挑発≫で後衛に敵が行かないようにして殲滅する。

リリーがフェルールと位置を変えたことによる違和感はあったが、ゾンビ数匹程度では怪我もしない。


昼になると焚火を使ってハリーが8人分の昼食を用意する。ゾンビしか出ない階層で魔物からも肉を調達できないため、保存食が中心にはなっていくが初日でありまだ生鮮食品を食べられる。


昼からも通路や部屋で遭遇したゾンビは問題なく片付けるなかで、風魔法で隠し部屋を発見するも、部屋のなかは空であった。もともと空であったのか、入口に近い場所であり誰かに先を越されたのかは分からない。貴族パーティーの4人は何か言いかけてやめていた。


夕方になり、魔物が居なかった安全そうな大きな部屋で焚火にし、ハリーが8人分の料理をする。いつものように調味料も使用した美味しいものである。

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