第183話 貴族パーティー経緯
19階のできたところまでの地図を冒険者ギルドに販売してから、入手した薬瓶が特級傷回復薬と知って微妙にがっかりした4人。本来は喜ぶべきものであるが、サラが師匠エミリーからいくつか貰っていたものであるからである。
カーヤの実家で武具の手入れをお願いしてから宿に行き、湯あみとベッドでの就寝で疲れを取る。翌朝は神殿で参拝するが、例の貴族たちとは遭遇しないまま、消耗品などを購入してからカーヤの実家にて集合する。
カーヤの実家に来たのは、セドリックと名乗った年長金属鎧と、若い金属鎧の片方、余計な発言をしないためジルベールではない方と思われる。
店舗であるため来客用の個室があり、そこで貴族パーティー2人とサラたち4人は対面する。
「まず昨日の加勢のお礼を言わせて貰う」
というセドリックから話が始まる。
まず4人の名前からであり、家名は略させて貰うとの前提付きで、令嬢がフェルール、自身がセドリック、双子はジルベールとランベール。フェルールはとある伯爵の令嬢であり10歳、セドリックは伯爵騎士団の騎士爵で20歳、ジルベールとランベールは伯爵騎士団の騎士爵の子供、双子の13歳。
フェルールが魔術学校に入る前に能力をあげるために効率が良いダンジョンに挑戦することになり、そのために冒険者になったが、人見知りであり口数も少なく、護衛の3人ともほぼ話さない。護衛の3人も冒険者になり、セドリックは銅級、他3人は鉄級である。
前衛3人が抑えている間に、フェルールが火魔法≪火球≫を、戦闘終了後には神霊魔法の≪治癒≫を使用することで経験は積めたが、成長の限界を感じながら19階まで来ていた。サラたちみたいに一気に進むことはできず、何度か帰郷しながらの挑戦であった。
成長の限界の上に、今回のように大量の魔物になり、しかも魔力が重要な敵になるとフェルールの精神的な弱さが致命的な事態を招いてしまった。そこを偶々であるが助けて貰って感謝する、ということであった。
ここで、先日の礼として1人あたり金貨1枚の合計4枚の入った小さな布袋を出される。
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